皆さんは百物語を御存知だろうか。夜中に数人が集まり、蝋燭を百本立てて順番に百個の怪談を語って、怪談が一つ終わるごとに蝋燭の火を一本ずつ吹き消していく、という催しである。百本目の蝋燭の火を吹き消して真っ暗になると物の怪が出るという噂もある。
閑話休題。ある晩、怪談好きな山岡のために数人の友人が山岡宅に集まって百物語をすることにした。一つ、また一つと怪談をこなし、漸く百個目の怪談が終わって百本目の蝋燭の火が吹き消されると、室内は暗闇に包まれた。当然物の怪など出はしない。暫くして部屋の明かりを点ける。これで百物語は無事に完了である。
さて、このとき山岡はまだ話していない怪談を沢山知っていたにも拘らず「もう二度とこんな百物語をする機会は無いのだ」と考えていたのだが、それは何故か?
2022年2月6日(日)22時00分で出題終了の予定です。
転載元: 「巧拙百物語」 作者: TATATO (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6953
火が消えた百本の蝋燭。その蝋燭が刺さった特大ケーキを見ながら、山岡は「百歳の誕生日を百物語で祝ってもらえるなんて一生に一度のことだ」と感慨に耽っていた。
百物語では話者が蝋燭を吹き消すのが一般的なようですが、今回は話者に関係無く山岡が一本ずつ蝋燭を吹き消した設定です。