命綱

Aさんたち十数名はパイロットとして宇宙船に乗って地球へと向かっていた。
しかし突如、宇宙空間を漂う巨大な岩に宇宙船がぶつかってしまい、
その衝撃でパイロットたちは宇宙空間にバラバラに投げ出された。
各パイロットたちは宇宙服に搭載されたジェット噴射機能を使って宇宙船へと戻った。
しかしBさんだけがいないことに気づいた。
ふと見るとBさんは宇宙船から15mほど離れた場所で気絶したまま浮いており、応答はない。
Bさんの宇宙服に搭載された生命維持装置の残り時間も10分を切っている。
宇宙船のハッチで見守る各パイロットたちの中で燃料がまだ残っているのはAさんだけだ。
しかし片道分の燃料しか残っていないため、救助に向かったとしても戻れない。
宇宙船も隕石の衝撃で一時的に停止しており、再起動までには数時間はかかる。
船内にあるのは宇宙船制御用の電子機器類と最低限生活に必要な食料、日用品のみ。
このあとBさんは無事に宇宙船に帰還したのだが、
一体どうやったのだろう？

答え：Aさんを先頭にして全員で手を繋いで命綱を作った。
まず、一人がAさんの右手を右手で掴む。次にその人の左手をまた別の人が左手で掴む。さらにその人の右手を別の人の右手で掴む・・・といった要領で人間による命綱を作る。
最後の一人は片方の手で前の人の左手右手で掴み、左手で宇宙船のハッチの手すりを掴む。
この状態でAさんがBさんのもとへジェット噴射で向かう。
無事にBさんの体を掴むことができたら一番後ろの人から引っ張っていって宇宙船へ全員帰還する。
※『彼方のアストラ』というアニメの第一話が元ネタです。ff8からも若干影響受けてます。