カメオを入れた50人が沈没しかけの船に残された。しかしボートは1つしかなく、13人乗りである。
殺し合いに近いひと悶着があったあと、13人が絞り込まれ、カメオも乗り込むことができた。
カメオは死んだ。一体なぜ?
転載元: 「カメオは死んだ」 作者: 白露もみじ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/658
カメオが操縦している船が不慮の事故に巻き込まれた。カメオにはどうすることもできなかった。
沈没しかけている船には、カメオを合わせて50人が残されていた。
少し先に無人島が見えるが、泳いでは到底無理そうだ。
救命ボートも事故で壊れ、13人乗りのボートが1つしか余っていない。
「俺が乗る」「私が乗る」「私は偉いから乗るべきだ」「お前みたいなおいぼれ爺さん死んでもいいだろ」
13人に入ろうと、喧嘩を始めたのを止めると、カメオは女性、若い人から順番にボートに乗せた。
本来船長であるカメオがこれに乗ることはなかった。しかし、カメオは全員を救うつもりでいた。
「俺も乗る。誰よりも早く島まで運べる。そして必ず戻ってくる」
カメオがそういうと、当然批判の嵐が飛んだが、カメオの真剣なまなざしに圧倒され、最終的にはカメオも乗ることになった。
カメオは必至でボートを漕いだ。それは鬼のような形相で、筋肉が破裂しそうだった。
そして近くの無人島に避難できた12人とカメオ。しかし、カメオはボートに乗って、再び船へと向かった。
「全員を助けるんだ・・・」
ボートが船に戻ってくると、「本当に戻ってきてくれたのか」と残された人たちは感謝した。
船はまだ沈没しきっていない。カメオは次の12人。とカメオを乗せた13人で再び無人島へ。
そしてまた沈没船に戻り、もう12人・・・
ついに残るは船に乗っている13人だけになった。
しかし、そこでカメオは気が付いた・・・ 一人、乗せれない。
船はもう沈没寸前だった。カメオは意を決して、自分は沈没船に残り、13人を乗せることにした。
カメオを除いた全員が無人島についたところで、救助ヘリが飛んできた。
49人は自分たちを助けてくれた人がまだ船に残っていることを必死に伝えた。
救助隊も急いで向かったが、カメオは沈没した船と一緒に海底に沈み、引き上げられた時には息絶えていた。
世間は勇敢なカメオに涙を流し、墓を港に建て、その最期は後世まで語り継がれた。
(13-1)+(13-1)+(13-1)+13=49 余り:カメオ