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【異国ますか?リサイクル】Would it be okay if I came home to you?

[ウミガメのスープ]

「開けにくいパッケージの商品があると、海外に来たなって思うの。開けにくければ開けにくいほど、遠くに来たなって思うよのね。」
それが海外出張のベテラン、逆瀬川雲雀の持論だ。
しかし、この度、海外から久々に家に帰ってきた逆瀬川は、パッケージを開けるのが困難になっていたことで、懐かしさを感じたと言う。
どういうことだろうか。

*セルフリサイクル2です。


出題者:
出題時間: 2021年9月15日 21:59
解決時間: 2021年9月15日 22:18
© 2021 gattabianca 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「【異国ますか?リサイクル】Would it be okay if I came home to you?」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6427
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久しぶりに実家に帰ったところ、年老いた親がうまくパッケージを開けられないのを見て、子どもの頃の自分を思い出して懐かしさを感じた。

逆瀬川雲雀ももう50代の半ばを超えた。
今回は現地事務所長として1年の駐在だったが、短期出張ならともかく、赴任することはおそらくもうないだろう。
少し寂しくなった逆瀬川は、久しぶりに実家に顔を出そうと考えた。

「ただいま〜」

両親はもう80を回っている。
まだ概ね健康ではあるが、徐々に弱ってきていることは否めない。半年以上会っていないだけで、とても老け込んだように見えた。

帰国するたびに、「雲雀〜今度はどこに行っていたの?」と聞いた両親も、もう雲雀の仕事にはそれほど関心を持っていないようだった。

その代わりに、「ちょっと、これ開けてよ。手が動かなくて開かないのよ」と渡されたのは、スーパーのお惣菜のパッケージ。
「やだなーこれはこうやって開けるんだよ…ほら、簡単でしょ?日本のこういうのはめっちゃ開けやすくできてるんだからさ。」

逆瀬川は、これまで行った様々な国の「力を込めて引っ張ったら中身が飛び散ったビニール袋」だの「フチがギザギザになって手を切ったコンビニのスープの容器」だの「ありとあらゆる刃物を使ってようやく開けることができた電池」だののことを思い出しながら、答えた。

「いや、だめねえ、歳をとるとうまく掴めなくて…これが開けられるなんて雲雀はすごいねえ」
「何言ってるのよ、お母さん。」

…逆瀬川は思い出した。

小さい頃、お菓子の袋が開けられなくて、「お母さん、開けて!」と頼んだこと。
袋を開けてくれた母に、「開けられるなんてお母さんすごい!」と感動したこと。
そうか、今は反対の立場なのか。逆瀬川は、懐かしさと、一抹の寂しさを感じた。

「難しかったら、ここをハサミで切ればいいんだよ」その言葉も、口調も、昔の母とそっくり同じだった。

これから私はあと何回両親に会えるんだろう。
いつもは近くにいる兄に任せきりだけど、時々は実家にも顔を出そう。
そう思う逆瀬川であった。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy