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【異国ますか?リサイクル】”And may all your Christmases be white”

[ウミガメのスープ]

トンネルを抜け国境を超えるとそこは雪国だった。
見たこともないちらちらと舞いちる雪。
カメコはその景色に思わず見惚れた。

数年後、同じトンネルを抜けるとそこは
相変わらず雪国だった。
だが、その雪景色をみてカメコは絶望した。
一体何故?

*Q9 タカシンさんのリサイクルです。


出題者:
出題時間: 2021年9月8日 20:00
解決時間: 2021年9月8日 21:43
© 2021 gattabianca 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「【異国ますか?リサイクル】”And may all your Christmases be white”」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6399
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不法入国先から連れ戻されたから。(最初にトンネルを通って見たのは、不法入国先の輝かしい世界。次に見たのは、反対向きにトンネルを通って見た、元の貧しい国。

カメコは、両親と2つ違いの姉とともに、窓のない暗い部屋で暮らしていた。
両親は1日へとへとになるまで働いていたが、生活は貧しく、食べるのがやっとだった。

カメコが4歳の、ある冬の夜のことった。
「カメコ、行くよ。」両親にせっつかれ、わずかな持ち物を持って、家族と一緒に家を出た。
トラックの荷台に1日揺られ、トンネルを抜けてたどり着いた先は、雪国だった。

前の家には窓もなかったし、外出もしなかったので、雪さえ見たことがなかったが、それ以上に、立派な家、ピカピカの車、綺麗な服を着た人々、これまで見たこともないような輝かしい世界が広がっていた。
新しい国でも両親は1日中働いて、疲れていたが、以前の暮らしよりはずっとましだった。
ちゃんとしたベッド、十分な食事、窓のある、明るい部屋。
カメコはここでの生活がずっと続くと思っていた。

しかし、3回目の冬のある日、急に制服を着た男女がやってきて、両親を連れ去って行った。
カメコと姉は泣いたが、どうにもならなかった。

カメコと姉は、元の国の施設に入れられることが決まった。
出発の日も国境を越えた日と同様、雪が降っていた。
トンネルを越えて、元の国に戻っても、雪は降っていた。

しかし、目に入ってきたのは今まで住んでいた国とは違って、みすぼらしい家、荒れ果てた街並み、粗末な服を着て、暗い表情をした人たち。
自分はこれからここで暮らしていくことになるのか。
幼いながらも、カメコは絶望した。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy