ある日、夫に頼まれてカメラに残っていたフィルムの写真を現像していると、一枚の写真が目に留まった。
(ハワイに行った時の写真かな。)
そう思いながら写真をよく見てみると、笑顔でピースサインをする夫の肩に、うっすらと透けた手が乗っていた。
それは紛れも無く心霊写真であった。
これはひょっとしたら近いうちに死ぬことを暗示しているのかもしれない、と考えた私は、「夫がこの写真を見なくて良かった。」と心から思った。
それは私が夫のことを心底愛する故であるが、いったい、なぜだろうか。
★SPのZENOさん、ありがとうございました!
転載元: 「negative film」 作者: アメミヤ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6310
夫に頼まれて古いカメラの写真を現像していると、夫が亡くなった前妻との新婚旅行でハワイに行った時の写真が出てきた。
笑顔でピースサインをする夫と、その隣で夫の肩に手を乗せている前妻。
ところが、その写真をよく見てみると、夫の肩に乗せられた前妻の手がうっすらと透けているのだ。
たしか、夫の前妻は、夫と結婚して2年くらい後に若くしてガンで亡くなったのだと聞いている。
ひょっとしたら、この時、もう前妻はガンを発病しており、この写真はその死の運命を暗示しているのではないだろうか。
「もし夫がすぐにこの心霊写真に気づいていたら、もっと早期にガンを発見して前妻は助かっていたかもしれない。そうすると、自分は夫と結婚できなかっただろうな。」と考えた私は、「愛する夫がこの写真を見なくて良かった。」と心から思ったのだった。