かつて水泳選手だった窪塚海生。
今では、海亀高校の水泳の特任講師。
泳ぎは得意なはずなのに生徒たちの目の前でおぼれているのは、なぜ?
*Q12 このはさんのリサイクルです。
転載元: 「【泳ぎますか?リサイクル】Everybody wants to rule the world」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6162
:着衣での救助が困難であることを身をもって体験させ、スイマーとしての謙虚な気持ちを持つように教えを説いたため。
海亀高校の水泳部と言えば、名門中の名門である。
そして、窪塚海生は御年76歳、学校創立時の水泳部部長にして、世界大会でいくつものメダルを獲得した、往年の名スイマーである。
今日は、プールサイドで行われている創部60周年記念のセレモニーに、ゲスト兼特任講師として紋付袴姿で臨席している。
すると、窪塚はいきなりその姿のままでプールに飛び込んだ。
当然のことながら、着物がまとわりついてうまく泳げない。溺れる窪塚。
慌てる部員たち。
何人かが制服姿のままで飛び込んで助けようとするが、やはり制服が邪魔をしてうまく泳げない。
中には競泳の高校記録保持者もいたが、その悪条件では何の役にも立たない。
事情を知った上で見守っていた教師が、究明具を投げ入れて、窪塚と飛び込んだ何人かの生徒を救い上げた。
「これでわかっただろう。君たちは競泳の世界では全国クラスのトップスイマーかもしれない。だが、実際にそれが人命救助の役に立つわけではないのだ。おごってはいけない。常に謙虚な気持ちを忘れるな。」
その後のメッセージでそう語った窪塚に、部員たちは惜しみない拍手を送るのだった。