長期間の不在を経て帰国したニコライは、出国直前に一緒に過ごしたアベルが亡くなったということを知った。
最後にアベルといたのは自分だったということを伝えるため、アベルの家族に会いに行ったところ、アベルの家族はニコライの話に困惑の色が隠せず、中には露骨に嫌な顔を示すものまでいた。
ニコライは善意で話をしに行ったのに、何故だろうか?
*思いっきり元ネタがあります。ご存知の方は優しく見守ってください。
転載元: 「I'm not that innocent」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5906
局地探検隊員のニコライは、3年ぶりに帰国した。
新聞を開くと、家族を殺害した罪で死刑を言い渡され、冤罪を訴えていた男が獄死したとのニュースが出ていた。
男は、犯行時刻にはある人物の車にヒッチハイクで乗せてもらっていたからアリバイがあると主張したが、結局その人物は現れず、有罪となり、死刑を言い渡された。
その死刑になった男こそがアベルであり、アベルを車に乗せたのはニコライであった。
もうアベルはこの世にいないが、せめて無実だったことを伝えてあげようと、ニコライはアベルの家族を探して会いに行き、最後に車に乗せたのは自分だったと伝えたところ、家族の反応は冷ややかなものだった。
「申し訳ありません。ご存命中にお話しできればよかったのですが。その翌日からずっと南極にいたのです。本当にあと少し早ければと悔やまれる限りです。」
「違うよ。」
「えっ?」
「あいつにアリバイがなければ、あいつが殺したってことで済んだのに。外部からの犯行の線はないんだ。っていうことは他の家族の誰かが犯人だってことだろう??」
*gattabiancaの大好きなアガサクリスティの「無実はさいなむ」より。人物の名前ぐらいしか変えていません。