ライアー王国のサンパチ国王は嘘が大嫌いで、決して嘘をつくことは無いし、嘘をついた者がいれば必ず厳罰に処する。ところが、ある日サンパチ国王が城下町を散歩しているときに1人の住人が「王様の耳はロバの耳」などという根も葉もないデマを吹聴しているのを見つけると、その住人に大金を与えることにした。何故か?
*Q15 おっさんのリサイクルです。
転載元: 「【嘘ますか?リサイクル】Je renierais ma patrie」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5772
真に誠実で勇敢なお后候補者を探すため、自分の指示に従ってデマを広めてくれる女性を探していた。当然ながらその女性とは王家の財産(=大金)を共有することになる。
嘘は嫌いだ。
特に、将来妃となる女性は、誠実かつ勇敢な人であってほしい。そう、初恋の人、従姉妹のカーメリータ王女のように。
私は、舞踏会、合コン、王室系マッチングアプリなど、出会う女性出会う女性に、荒唐無稽なデマを広めてくれと頼んできた。
私は、「この言葉をできるだけ多くの人に伝えて広めてくれ。ただし私が広めるように言っていたとは明かさないこと。」と言っているだけなので、嘘をついているわけではない。
ありきたりなセリフなら、トレーシングできないから、荒唐無稽な言葉を選んでいるだけなのだ。
「王様はマザコン」「王様は酒好きで日に3樽ワインを空ける」「王様は実はハゲでカツラをかぶっている」…もちろんどの女性に何を言ったかは記録に残している。
しかし、どの女性もその言葉を広めることはしなかった。
私が直接頼んだ「デマを広げてくれ」よりも、世間で言われている「嘘をついたら厳罰」の方を信じているのか。そんなことを言ったら周りにバカにされると思っているのか。それともそもそも私のことなどどうでも良いのか。私は自信を失いつつあった。
そんなある日、街を歩いていたら、「王様の耳はロバの耳」という言葉が聞こえてきた。
周りの人たちは「はあ?何言ってんの〜?受ける〜??」「ちょっとそれやばいって。王様にバレたら投獄されちゃうよ」と一切取り合わないが、彼女はそれでも「お願い。周りの人にそう伝えて」と動じなかった。
私はその女性に駆け寄った。「やっと見つけました。一緒になってください、シンデレラ。」