嘘だらけ、全くの嘘であることを「嘘八百」と言う。しかしある地方では同様のことを「嘘十二」と言う。何故「十二」という数字が選ばれたのだろう?
*Q8 おっさんのリサイクルです。
転載元: 「【嘘ますか?リサイクル】Turn around and count to ten」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5744
言語人類学の研究者である私は、その民族の住む島に渡った。
どうやら、そもそもこの民族には「嘘」という概念も、「数」という概念もなかったようだ。あるのは精霊の声に従ったという「物語」であり、「そこにいる人間に均等に分配できるかどうか」という価値観だけであった。
そこに、些か非難のニュアンスを込めた「嘘」という概念を持ち込んだのは、侵略者である西洋文明である。また、侵略者は、同時に、当時その国で主流であった十二進法を持ち込んだ。その結果、この島の民族にとって、「十二」は数が多いことを表す代名詞となり、嘘だらけのことを非難して「嘘十二」というようになった。
今ではこの島も大幅に近代化され、人々の暮らしには自動車とスマホが欠かせない。もちろん一般には十進法が使われているのであるが、当時の「嘘十二」という言い回しだけが残ったようだ。大変興味深い事実である。
:旧侵略者の用いていた十二進法の名残。