何の変哲もない一軒家で、ある女が孤独に暮らしていた。
窓の外ではひどい嵐が吹き荒れていたのだが、カーテンをめくった女は、お出かけ日和だと喜んだ。
一体なぜ?
転載元: 「嵐の渦中で」 作者: かしーた (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/558
◼要約
凶悪犯として夫が逮捕されて以来、自宅前に記者達が詰めかけるようになったため、女は日中の外出を極力控えるようにしていた。
もっとも、この日はひどい嵐だったので、家の前に記者達の姿はほとんどなく、閉ざしていたカーテンをめくって外を見た女は、外出には絶好の日だと喜び、車で出かけることにした。
◼解説
何の変哲もない小さな一軒家で、カメコは愛する夫と幸せに暮らしていた。
しかし、夫が凶悪事件の被疑者として逮捕されて以来、カメコの穏やかな日常は一変した。自宅の前に多くの記者が詰めかけるようになったのである。
『事件直前のご主人の言動におかしな所は?』
『被害者やご遺族に対してどう思われますか?』
少し外に出ようとするだけでも、記者達からは様々な質問が飛んで来る。かといって、他に寄る辺もないカメコは、ほとぼりが冷めるまでの間、家中のカーテンを閉ざし、日中の外出を極力控えることにしていた。
もっとも、この日はひどい嵐が吹き荒れていたので、カメコ宅を訪れる記者の姿はほとんどなかった。閉ざしたカーテンをめくって外の様子を窺ったカメコは、出かけるには絶好の日だと喜び、気分転換に車で買い物に出かけることにした。