あるところに、笑わないお姫様がいました。王様は、お姫様を笑わせるために、あらゆる手段を尽くしましたがお姫様は全く笑いませんでした。そこで、王様は、お触れを出しました。「姫を笑わせたものは、金貨100枚与える」と。ある旅人が、そのお触れを見て、お城にやってきました。旅人は、姫様の前であることをすると、姫はお腹を抱えて笑い出しました。
一体なぜ?
*この問題は、メラさんが提供してくださった問題文に、gattabiancaが解説をつけたものです。メラさん、ラヴリィな問題をありがとうございます!
転載元: 「【コラボウミガメPart 2!】Every smile you fake」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5325
姫は、親しくしていた友人を王が追放したことに対する反発として笑うことを意図的にやめた。
旅人は、その追放された友人であり、二人にしか分からない証拠を見せてくれたため、二人は笑い合って再開を喜んだ。
*以下長文解説。お暇な方はどうぞ。
お城の暮らしなんてつまらない。ピアノの練習、ダンスの練習、御行儀の良い話し方。そんなのもう飽き飽きだ。私が唯一心を許せたのは、お花の手入れに来ていたルイーザだけだった。ルイーザは私より三つほど年上だったが、一緒に庭ではしゃぎ回ったり、お菓子を食べておしゃべりしたりしてとても楽しかった。いつまでも仲良しでいようとビーズでお揃いのネックレスを作った。
でも、父や城の人間は、王女たるものが庶民の娘とはしゃぐなんてはしたない、と気に入らなかったようだ。ルイーザは城に出入り禁止になり、隣の国に引っ越して行ったと聞かされた。
その日から私は笑わないことに決めた。誰が何をしても。大体、友達とはしゃいで笑うと怒るくせに、誰かのお世辞にはニコニコしてなければいけないなんて、矛盾している。私は、つまらないお姫様として一生を終える覚悟だった。
そうしたら、どうやら私が病気か何かだと心配されたようだ。父は金をかけてでも私を笑わせようとしたため、賞金目当てに様々な人がやってくる。
今日は、ダボっとしたコートを纏った怪しい旅人がやってきた。深くフードをかぶっていて顔は見えない。
旅人がコートの前を開けると、そこには見覚えのあるネックレスがあった。
「ルイーザ!?」
コートのフードを脱ぎ捨てると、そこには懐かしい友人の顔があった。私は心の底から笑い、懐かしい友人との再会を喜びあった。ふと振り返ると、そこに父の視線を感じた。
「お父様、約束どおり彼女に金貨100枚を与えてくれるわよね?」
「あ。ああ」
ルイーザの手に金貨が渡ると、私は彼女に歩み寄り、その金貨を取り上げた。ポカンとしているルイーザ。
「これからあなたには私の侍女としてお城に毎日来てもらいます。お給料は私がここから払います。よろしいですね?」
そして、にっこりとルイーザと父に向かって微笑んで見せた。