ダメダメなカメオ君を助けるために、未来から来た猫型ロボットのラテエモン。
ラテエモンは秘密道具でいつもカメオ君を助けてくれたが、ある日突然、「いや、それはできない」と言い、助けてくれなかった。
カメオ君はとても困っているのに。
一体どうして?
転載元: 「【猫ますか?リサイクル】ネコじゃにゃいモン」 作者: 名無し編集者 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5297
ラテエモンは天邪鬼な嘘つきロボットだった。
カメオ君がラテエモンに「手を出すな」と言うと勝手に助ける。
しかし、その日はカメオ君がラテエモンに助けを求めたので、ラテエモンはカメオを助けなかった。
未来において、愛玩用ロボットは「犬型」と「猫型」の2種類に分類されている。
この「型」はロボットの外見とは全く無関係で、人間に従順な性格にするための「犬型アルゴリズム」と、人間の指示に従わない「猫型アルゴリズム」のどちらがAIに組み込まれているかによって分類されている。
ちなみに、AIの開発者の間では「頼まれたら嫌とは言えない犬型と、頼まれたら 嫌!しか言わない猫型」と言われていた。
ラテエモンは「猫型」の方で、人間の言うことに従わない天邪鬼で嘘つきなロボットである。
元々は愛玩用で、意図せぬ言動を楽しめるように作られたロボットなので別に危険はないが、いざという時に役に立つかどうかは運用次第だ。
カメオ君は、他人の言うことに耳を貸さない頑固者だから、普通は助けなんか求めない。
何でも自力でやろうとして失敗するが故に、「ダメダメ」と呼ばれている。
カメオ君の扱いに困り、家族は市販されたばかりのタイムマシンを利用してサポート役のロボットを買うことにした。
きっとカメオ君はロボットに「手を出すな」と言うだろう。
それに従うロボットなど、家族は求めていなかった。
カメオ君に逆らい、カメオ君が家族の困るような失敗をしないよう助けてくれるロボットが必要なのだ。
そこで選ばれたのが、猫型アルゴリズムを組み込まれたラテエモンだ。
予想通り、ラテエモンはカメオ君の指示には全く従わず、カメオ君をサポートし続けた。
カメオ君にとっては迷惑以外の何物でもないが、邪険にすればするほど、お節介にも秘密道具を持ち出してまで「助けて」くれちゃうのだ。
ある日のこと、身の危機を察知したカメオ君は、不本意ながらラテエモンに頼ろうと思った。
ラテエモンならば自分を助けられると考えたのだ。
しかし、カメオ君はラテエモンの本質・・・「天邪鬼な猫型」であることを知っていたわけではなかった。
故に、素直に助けを求めてしまった。
「助けて!ラテエモン!」
「嫌!それはできない!」
「ええええっ!?」
カメオ君がいくら困ろうが、ラテエモンには関係ないのであった。
ご愁傷様。