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きらきら光る

[ウミガメのスープ] [闇&常駐]

雪松はとある商家に丁稚として住み込みで働きながら、そこの娘である小夜という名の少女の世話を任された。小夜は雪松にたいそう懐き、どこへ行くにも、何をするにも雪松と一緒でなければ嫌だというありさまであった。そんなある日、雪松は親元に帰るのを許され、少しの間、小夜と離れ離れになった。

***

それからしばらくして、再び奉公にあがった雪松は、早速小夜の元に行き声をかけた。しかし小夜は不思議そうにこう言った。「どなたですか?」と。

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雪松が小夜と離れていたのは3か月ほど。少しばかり背は伸びたかもしれないが、それほど見た目に変わりはないのに、一体どうして、小夜は雪松のことがわかならかったのだろう。

♪期限は1月9日(土)22時までです♪


出題者:
出題時間: 2020年12月30日 9:52
解決時間: 2021年1月9日 22:01
© 2020 メラ 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「きらきら光る」 作者: メラ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5271
タグ:

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小夜は雪松より一つ年下の、盲目の少女。小夜の世話を任された雪松は、どこへ行くにも何をするにも彼女に付き添った。

転機は雪松が十五になる年、親元に帰ることを許されたときに訪れた。小夜は慕っている雪松が離れることに嫌がるそぶりを見せたが、「すぐに帰ってきますから」と言って安心させた。

***

親元にいる間、のどの調子がおかしくなった。声が出にくい。かすれる。親に聞くと、「それは声変わりだ」と言った。大人に近づいている証なのだと。

***
雪松が再び奉公にあがったとき、彼はすぐさま小夜に声をかけた。小夜に「どなたですか?」と聞かれたとき、雪松は忘れられてしまったのかと少しばかり悲しく思ったが、すぐに気がついた。自分の声は、今までと違って、大人のような声になっているのだ。

「俺です、雪松です。声変わりしたんです」

優しくそういうと小夜はほっとしたように笑った。

そんな小夜の笑顔が、何故か今までよりずっときれいに見えた。

FA条件
① 小夜が盲目であること
② 雪松が声変わりしたこと
この2点を見抜き、まとめた時点で正解とします


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy