俺の人生オワタ\(^o^)/←どうかこいつを立ち直らせて下さい
【ルール】
転載元: 「【終わりますか?オマージュ】最後に残ったのは」 作者: 名無し編集者 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5211
ナツキはケントを呼び出し、カリンのプリンをどこに隠したのかと詰め寄った。
「え? オレは知らないって。」
ケントはあくまでもシラを切る。
そこで、ナツキはお皿に乗った一本のエリンギをケントの前に突き出した。
「これさあ、冷蔵庫のプリンの前にあった皿なんだけど、このエリンギ、見覚えあるだろう?」
「いや・・・そんなものオレは・・・」
「オマエ、皿の上から何かを落として、拾って戻したつもりだったんだろ? プリンを出した時にさぁ?」
ナツキが意地の悪い笑顔を浮かべて言い募る。
「皿の上には最初パプリカが乗ってたんだぜ? でもオマエはエリンギが落ちたんだと思って、エリンギ乗せたんだよなぁ?」
「だからオレは何も」
「オカシイじゃん。何でエリンギだと思ったのかなぁ? パプリカは赤いしエリンギは白。見えてたら絶対間違えないよね? どっちも袋入りだったから、落ちた時の音だけで判断したんだろうねぇ。つまり、皿を動かしてプリンを取った犯人には皿の上が見えてなかったんだよ! 背が足りなくてさ。」
カイトは、ごくりと唾を飲み込むと、反撃を始めた。
「待てよ! 背だったらナツキもマサキもオレと同じくらいだろ? トシキはもっとチビだしさぁ! だったらオレがやったとは言えないだろ!?」
「トシキはそもそも手が届かないから、プリンを取ろうと思ったら椅子に乗るんだよね。そうすると高さはカイトくらいになって皿の上が見えるんだ。それからマサキ。アイツは今日の夕食当番で、ワゴンに夕飯の材料を並べた張本人だ。材料のエリンギを片付けて、使わないパプリカを出しっぱなしにするわけないじゃないか。」
あっさり論破され、エリンギを見つめ沈黙するケントに、ナツキがバカ丁寧な口調で言った。
「さあケントくん、観念してプリンを返してください。そしてこの件についてはちゃあんとカリンに報告するからそのつもりで。きっとカリンは怒るでしょうねぇ・・・今後はもう、ケントの分のケーキはもらえなくなるかも・・・」
「もうダメだぁ・・・おしまいだぁ・・・」
ケントは頭を抱えて絶望した。
ナツキはふと思った。
もしかしたらケントは、カリンのことが好きなのかもしれない、と。
数分後のキッチンには、ケントから取り返したカリンのプリンを食べて悶絶するナツキの姿があった。
「ん? 何か硬いもんが・・・不味い。ナニコレ? ・・・シナモンスティックのカケラかよ! カリンッ! ちゃんと裏ごししろよ!!」