時刻は午後6時。カメオはレストランを後にした。間もなく西の空に太陽が沈む時間である。
その後カメオは赤く染まった空を見て、とても悪い気分になった。
なぜ?
転載元: 「#FF0000」 作者: Aspil (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5079
要約:読みかけの推理小説の犯人がイタズラでネタバレされていたから
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「なんてことだ…」
ウミオは頭を抱えた。トイレから席に戻ろうとしたら、友達だと思っていたカメオが俺の財布から金を抜き取っていた様子を見てしまったのだ。
しかし、冷静なウミオはその場でスマホを取り出し、その様子を録画していた。これを突きつけてしまえばもう奴は言い逃れできない。
ウミオとしてはもうカメオとは縁を切るつもりだが、その前に何か仕返しをしてやりたい…そう考えた。
ウミオは平生を装い、席に戻った。その数分後、今度はカメオがタバコを吸うために席を外した。
これは大チャンスと思い、ウミオはササッとカメオのカバンから推理小説を取り出した。ウミオは、カメオはまだこの推理小説の最初の数十ページしか読んでいないことを知っている。当然カメオはまだ真犯人を知らない。
ウミオは推理小説をペラペラとめくり、犯人が明らかになる部分に目をやった。どうやらこの小説の犯人は「空」という名前の人物らしい。
ウミオは自分のカバンから赤の蛍光ペンを取り出し、文中の空という空に線を引いた。そしてその隣に「こいつが犯人wwwww」と書きなぐってやった。
金なんて返さなくていい。せめてこのくらいしてもバチは当たらないだろう。
何も気づかないカメオと、仕返しを済ませたウミオはレストランを後にした。カメオがこの惨状に気づいたのは、その数十分後、帰りの電車の中であった。