【HBC2020#1】雨ニモ負ケテ、風邪ニモ負ケテ

外に出ると雨が降っていたので、シン太郎は傘立てからビニール傘を一本選んで持って行った結果、雨に濡れることはなく風邪をひくこともなかった。
一方、家から傘を持って出掛けたのにカメコは雨に濡れ、風邪をひいてしまった。

二人の目的地は同じ図書館で、家から図書館までの行き帰りには寄り道もせず徒歩でほぼ同じ距離を移動したものとし、また外を歩いている間の雨の条件も全く同じであったとすると、何故カメコだけが風邪をひいてしまったのだろうか。

※9/30でCindyは三周年！
※Happy birthdy, Cindy！記念出題第1弾です。
※期限は9/30(水) 23時頃までとします。

図書館を出る時、雨が降っていた。
困ったな、今日は傘を持って来ていないのに。
ふと傘立てに目をやると、一本のビニール傘が立てられていた。
少し汚れていて、随分前から置き忘れられていたものに違いない。
シン太郎はそう思い、その傘を拝借することにした。

＊＊＊

カメコは驚愕した。
雨が降っていたことに、ではない。
それは天気予報を見て知っていた。
図書館を出ようとすると自分の傘が無かったのだ。
ビニール傘だったから、盗られてしまったのだろうか。
こんなことなら、家から出る時にもっと綺麗で上等な傘を選んで持ってくるんだった。
どうしよう、近くのコンビニで傘を買うか？
いや、この小雨だ。
家にまだ傘も余っているし、新しく傘を買うのはもったいない。
そう考えたカメコは、雨の中を駆け足で去っていった。

＊＊＊答え＊＊＊

シン太郎が図書館の傘立てからカメコのビニール傘を拝借したから。