可憐なカレンダー

離小島君が自分の部屋の机の上に置いた卓上カレンダー。

その卓上カレンダーは日付の横に余白があり、スケジュールなどを書きこめるタイプで、
離小島君はこの卓上カレンダーを重宝していた。

そしてすでにその余白に一年分書き込んであるのが毎月10日に販売される
ある雑誌の発売日。

しかし離小島君はこの雑誌を買ったことがあるどころか読んだことさえないという。

一体どういうことだろうか？

このカレンダーは母親から貰った雑誌の付録。

雑誌社が自社製品の販売促進のために、毎月10日の発売日がすでに書き込んであるカレンダーなのだ。

離小島君は母親の読む雑誌に興味がないので買ったことも読んだこともない。