カメオは今まで、他人と関わらないように質素な暮らしを送ってきていた。
しかしある時、古びた十字架を目撃すると、今日は豪華な食事ができると喜んだ。
なぜ?
転載元: 「生きとし生ける物へ」 作者: tomo (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/4401
田んぼに立っている案山子。月日が経つにつれ、次第にボロボロになってゆく。
帽子が飛ばされ、顔が取れ、手袋が脱げ…
最後に残った服を突風が剥ぎ取ってゆくと、そこに立っているのは、二本の木が組まれただけの、ただの十字架だった。
それを見て喜んだのはスズメのカメオだった。今までは、田んぼの真ん中に人間らしきものが立っていたため米にありつくことが出来ず、貧弱な餌でなんとか食いつないできた。しかし今日はその姿が見えない。代わりに、変な木が立っているだけだ。
カメオは喜んで、稲を腹一杯啄むのだった。