服部亀蔵はこの国きっての偉大な忍者である。彼は現役時代、火遁や水遁、分身、口寄せ、変わり身など様々な忍術を極め、一線を退いてからは後進の育成に努めるとともに、一人息子を後継者として立派な忍者に育て上げた。だがそんな亀蔵も寄る年波には勝てず、還暦を迎える頃には忍者としての活動から遠のき、悠々自適な生活を送るようになっていった。
そしてそれから十余年経ったある日。息子や孫に囲まれる中、とうとう亀蔵は天寿を全うしようとしていたのだった。
ところで亀蔵はこのとき初めて大きな満足感を味わっていたのだが、何故だろうか?
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2020年5月10日(日)22時頃に出題終了予定です。
転載元: 「忍の本懐」 作者: TATATO (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/4241
たった一人の孫が初めて立派な分身の術を披露してくれたから。