街中で偶然再会した中学校時代の同級生、鈴原と相田は、
その流れで近くの居酒屋に入ることにした。
店員さん「いらっしゃいませー。」
相田「お、良さそうな店じゃん。」
鈴原「二人ですけど、空いてますか。」
店員さん「はい、こちらのテーブル席へどうぞ。」
店員さん「お飲み物はいかがなさいますか。」
相田「とりあえず生。」
鈴原「じゃあ生2つで。」
店員さん「はい、かしこまりました。」
そうして始まった鈴原と相田の飲み会だったが、
相田は派手な見た目の印象どおり、水商売の世界にどっぷり浸かっているらしく、
そっち方面の下世話な自慢話やら武勇伝やらを大声で話し続けていた。
これまで何人の女をモノにしただとか、この前もヤクザに撃たれそうになったとか。
鈴原は適当に話を合わせながらも、内心では居心地の悪さを感じていた。
なんか周囲の客も怪訝そうにこっち見てるし。ぶっちゃけ早よ帰りたい。
相田「すまん、俺ちょっとトイレ。」
そう言って相田が席を立ったときに、店員さんが鈴原に声を掛けてきた。
鈴原は「もう少しお静かにお願いします。」とか注意されるかと覚悟したのだが、
店員さんの言葉は、鈴原の想像とは大きくかけ離れたものだった。
いったい、店員さんは鈴原に何と声を掛けたのだろうか。
(一字一句合っていなくても、状況に適した発言であれば正解とします。)
転載元: 「アンフェアの境界線 中級編」 作者: ZENO (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/4037
【解答】
お連れ様は、いつ頃お見えになられますか。
【解説】
相田は幽霊である。本人は気付いてないけど、問題文中のヤクザに撃たれちゃってたんだね。
そのため、霊感の強い鈴原以外の誰にも相田の姿は見えていないし、声も聞こえていない。
店員さんは最初から鈴原の発言を「後からもう一人来る」という意味に解釈していた。
店員さん「いらっしゃいませー。」
相田「お、良さそうな店じゃん。」
鈴原「二人ですけど、空いてますか。」
店員さん「はい、こちらのテーブル席へどうぞ。」
後から来る連れのために飲み物を前もってオーダーしておくことも別に不思議ではないだろう。
店員さん「お飲み物はいかがなさいますか。」
相田「とりあえず生。」
鈴原「じゃあ生2つで。」
店員さん「はい、かしこまりました。」
だが、いつまで経っても連れの姿は見えないし、
もっと言うなら鈴原はさっきから延々と独り言を話している。正直キモい。
そのせいで周囲のお客さんも怪訝そうに鈴原のほうを見ている。
ちょうど店も混んできた頃合いなので、連れの人が来ないなら
隅っこの一人席に移ってもらおうと考えて、店員さんは上記解答のとおり声を掛けたのだった。