サンタだってさぼりたい

クリスマスが迫るある日。面倒なプレゼントを要求する名無しのお手紙が、サンタの元に届いた。サンタは、手紙の送り主の住所を聞くと、悩んだ末プレゼントを準備することをやめてしまった。いったいどういうことだろう。

サンタに届いた、一枚のお手紙。「パパを、ください。」…なんだこれ？ただ、見覚えのある文字だ。これに惹かれ、送り主を探すと…なんと自分の娘であった。今年一年、忙しく帰ることができていなかったサンタ。もちろん、自分がサンタということは明かしていない。そんなこと彼女が知る由もないだろう。どうすれば…顔を上げると、笑顔でこちらを見つめる仲間のサンタたち、そしてトナカイたちがいた。「みんな…頼んだ。」そう言うと、彼は他の子たちのプレゼントの準備を放り出し、自宅に向かって、ソリを走らせる準備をした。自分の娘を喜ばせられずに、世界の子供達を喜ばせられるわけがない。
【解答】父を要求する手紙の送り主が、自分の娘であったため。