新ラテシン　最高の肥料

美味しい植物を作りたい。
長年そう願い続けていたカメオ博士は研究の結果、最高の肥料を開発した。

この肥料に含まれる特別な成分で育てた野菜も果物は極上な味になり世界最大の発明とまで評されるようになった。

しかしカメオ博士の死後、この発明は世界最悪の発明であると酷評されてしまい誰もこの肥料を使うことは無くなってしまった。

一体なぜ?

肥料に含まれる特別な成分で育った野菜や果物を摂取し続けるとその特別なうまみ成分が体の中に蓄積されることが確認されたのです。

カメオ博士の死後、その遺体を火葬した際に何やら良い匂いが漂って来て途中で棺桶を開けてみると長年肥料の成分を摂取し続けたカメオ博士の肉体があったのです。

衝動が抑えられず食べてみると極上の味でその味は忘れがたく噂は直ぐに広まりリピーターも増えていったのです。

こうしてカメオ博士の肥料で育った植物を食べた人間を食べる事態が続いてしまいカメオ博士の発明は世界最悪で最高の美味を生み出す発明となってしまったのです