コン、コン、コン。
コン、コン、コン。
卒業式の日に繰り返し木を叩くような軽い音を聞いたカメオは、旧校舎裏に古びた焼却炉を見つけたため、桜の木を見上げた。
一体なぜ?
風木守人さんの問題なのです
転載元: 「新ラテシン 啄木鳥ますか?2019 」 作者: 天童魔子 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3624
長年色々な生徒の学び舎となってきたウミガメ学園が取り壊されるためゆかりのある人々に声をかけてウミガメ学園の卒業式が執り行われた。
コツン。コツン。
杖を突いて歩く高齢のカメオも昔はこのウミガメ学園で教鞭をとった教師の一人であったが
コツン。コツン。
カメオが教鞭を務めていた頃とはウミガメ学園の風貌も随分変わってしまい
懐かしいと談笑を楽しむ輪から離れ面影を求めてさまよっていたカメオはここにきたことを後悔の念を抱きつつあった。
私がここで教師を務めていたことなど・・・もうなくなってしまったのか
すると、ふと立ち寄った旧校舎で見覚えのある焼却炉があった。
それはカメオがウミガメ学園に在籍していた時代からあったものだった。
すると連鎖的に過去の思い出が一気にあふれ出しカメオは確かにここにいた実感を得られた。
涙があふれたカメオは満足げに上向き桜を見ながら思い出に浸ったのです