カメオ君が足が速くなりたいと願ったので叶えてあげた。
カメオ君は喜んだ。
カメオ君がケンカに勝ちたいと願ったので叶えてあげた。
カメオ君は喜んだ。
カメオ君がモテモテになりたいと願ったので叶えてあげた。
カメオ君は喜んだ。
カメオ君が頭が良くなりたいと願ったので叶えてあげた。
カメオ君は喜んでくれなかった。
一体なぜ?
転載元: 「新ラテシン 解説にコミック」 作者: 天童魔子 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/355
病弱でコンプレックスばかりのカメオ君はクラスメートたちを羨んでいた。
だから私はカメオ君の理想を『移植』と言う手段で叶えてあげたのです。
足が速い子の足を与え
強い肉体を持つ子の身体を与え
モテる子の顔を与え
カメオ君を喜ばせていた。
でもね、
頭の良い子の脳みそを与えたらカメオ君は真実を悟ってしまい
つまり自分は記憶をコピーされただけで本物じゃないと絶望して死んでしまったのです
どうして?
僕たちロボットは悪い部分と良い部品を交換するのですよ?
記憶もバックアップして新しい身体になれるのですよ?
どうして?カメオ君も喜んでくれていたのに?
オリジナルってなんなの? そんなに大事なものなの?