大富豪カメオの下に世間を騒がせている大怪盗アルセール・スマンから予告状が届いた。
「今夜十時に"微笑みのシンディ(以下:絵画)"を頂きに上がります。」
自宅にある絵画を守る為、警備員を増員して守りを固めようとしていたカメオは、自分の持っている携帯に一本の電話が掛かってくると、警備員の数を元に戻してしまった。
いったい何故だろう?
転載元: 「大富豪のルール」 作者: つのめ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3387
表では堅実に商会を動かし、裏では窃盗品を売り買いして大きな財を築いたカメオ。
そんなカメオの携帯に裏の仕事が転がり込んできた。
「なんでも買い取っていると聞いた。微笑みのシンディを売ってやると言ったら、お前はいくら出す?」
(こいつ、俺が誰だか分かってないのか?)
そう思いながらも話を続け、アルセール・スマンとカメオは商談を終えた。
どのみち自分の手に帰ってくるのなら、大怪盗アルセール・スマンから守り通すために人件費を使うよりも、絵画を盗ませ、後で取り返す方が金銭的にも絵画へのダメージ的にも被害は少ない。
何より今まで築き上げてきた地位と権力に今回の"大怪盗から絵画を取り返した男"
としての名誉まで手に入るのだ。
何も知らず微笑みのシンディを窃盗品バイヤーカメオに売りに来るアルセール・スマンを想像してカメオは暗く笑った