どしゃぶりの雨が降りしきる中で、カメコは傘を持っているにも関わらず傘もささずに走っていた。
車に乗っているなど雨に濡れない状況だった訳ではなく、傘も壊れていなかったとしたら、何故だろう。
転載元: 「水も滴る良いカメコ」 作者: エルナト (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/331
警察官のカメコは、今日も自転車に乗って海亀町をパトロールしていた。
「あ、お巡りさん、ちょうど良かった!」
呼び止められ、カメコは自転車を止める。
「どうかしましたか?」
「この傘、そこの公園のベンチに置き忘れられてたのよ、交番に届けようかと思ったけど、お巡りさん、これあげる」
「あ、いや、ちょっと・・・!遺失物届も書いてもらわないと・・・行っちゃった」
落し物の傘を渡されて途方にくれるカメコ。
と、その時唐突に雨が降り始めた。
「うわ、最悪・・・」
困ったことに、今持ち合わせているのは預かった傘だけ。
しかし、他人の傘を勝手に使うのも気が引ける上に自転車に乗っているので、傘差し運転を取り締まる側である警察官として、堂々と傘差し運転をするわけにもいかない。
自転車を押して歩けば良いのだが、早く交番に戻らなければ、もうすぐ引き継ぎの時間だ。
カメコは止むを得ず、持っている傘はささずに自転車でどしゃぶりの雨の中を走っていくのであった。
要約:自転車に乗っていたから