未来からやってきたという謎の青年・エルナトが秘密結社シンディの元を訪れた。
彼が言うには、令和元年5月12日の日本時間22時に宇宙からの侵略を受け、瞬く間に地球は占領されてしまうのだという。エルナトは10年後の未来からやってきた、その時の生き残りの一人なのだそうだ。
彼は言った。
「アメリカの大統領や日本の総理大臣と掛け合ったが相手にしてもらえませんでした。ですが、これは事実なのです。地球を救うために皆さんの力を貸して欲しいのです」
エルナトはそう言うと、深々と頭を下げた。
初めは彼の言うことを信用していなかったシンディの面々であったが、この連休の初日4/27、そして4/28、29と起こった出来事を見事に予言・的中させたため、信じることにしたのであった。
さぁ、エルナトとともに、地球を救うために立ち上がろう。
***ルール***
a.エルナトからの情報を頼りに地球を救うことができればゲームクリア!
b.皆さんはチャットを通じて仲間たちと相談をしながら、質問欄にて行動をとってください。なお、エルナトとの情報のやり取りは質問欄を使用する必要があります。
※この問題は闇スープですが、とある事情により闇スープ形式を採用しています。基本的に各自が得た情報は一部例外を除き包み隠さずチャット欄で話すことができます。例外に当たる情報については回答時に指示します。
c.ストーリー進行など重要なことは全てヒント欄に記載します。
d.その他、ルール質問はチャット欄または質問欄でお受けします。追加ルールがあればヒントやメモ欄でお知らせします。
e.ストーリーの上で考えが正しいかどうか、エルナトに確認することができます。もし、正しい考え方である場合エルナトは賛同してくれます。間違っている場合は分からない旨の返答をします。ヒントとしてご活用ください。
***注意事項***
1.時間制限は宇宙からの侵略を受ける令和元年 5月12日(日) 22時頃までとします。出題者の都合で遅れる場合、延期する場合がございます。
また、質問制限は150回までとします。150回を超えると、指定した時間を迎えてしまいゲームオーバーとなります。
2.皆さんの取る行動によって、バッドエンドノーマルエンドとトゥルーエンドとがあります。
※バッドエンドは制限時間、質問数制限、状態異常(後述)のいずれかのゲームーバー条件を満たした時にのみ発動します。
※ノーマルエンド、トゥルーエンドの時は参加者全員に正解を差し上げます。
3.行動によって状態異常に陥る場合がありますが、ゲームオーバーとはならず、ゲーム続行が可能です。状態異常に罹患した場合、その事を決して口外してはいけません。
(本人には状態異常に罹患したことを伝えますが、設定上はそれに気付いていない設定です)
5人以上が状態異常に罹患した時点でゲームオーバーになります。万が一間違って口外した場合もゲームは続行しますが、ペナルティとしてクリアしてもその方に正解は差し上げません。
※状態異常の罹患情報はシナリオクリア毎にお知らせします。
転載元: 「遠い空の向こうで」 作者: エルナト (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3150
解説はストーリー解説→日記の文面→遠い空の向こうで→あとがき、の順に読むことをおすすめします。
***ストーリー解説***
★シナリオA -未来からの使者-
【秘密結社シンディ本部】
コード001 具体的な相手の侵略方法
→実は5月12日よりも前、平成の時間帯から既に何人かの敵が地球に侵入してきており、地球人の姿をして潜り込んでいるとの情報があることを聞き出す。その人物が、どうやら【秘密結社シンディ】本部のある深泥市の繁華街=【深泥商店街】にいるらしいことを聞き出す。
→行動範囲に【深泥商店街】が追加される。
※闇スープ解除中に物語の導入部分を出来るだけ把握してもらうため、質問数が10質問を越えるまでは敢えて重要情報は伏せ気味にエルナトは話すようにする(地球人の姿で潜り込む宇宙人がどこにいるかを直接尋ねられた時はこの限りではない)。
※コード101も含め、ここでの情報はシナリオB移行後以降も聞き出すことが可能。
★シナリオB -侵入者を探し出せ-
移行条件:深泥商店街に移動する。
商店街を探索すると、気になる店として
【たこ焼き屋】、【肉屋】、【八百屋】、【スーパー】が挙げられる。
→上記店舗の移動が可能に
【たこ焼き屋】
コード002 たこ焼き屋店主から話を聞く
→数ヶ月前に大阪から引っ越してきたナンバ タコハチという30歳代の関西弁の男が一人で店を切り盛りしている。店を経営し始めたばかりのため、他の店のことはあまり良く知らない。しかし、向かいの肉屋の主人はビーフコロッケを売っていて、腹を空かせた中高生たちと客を奪い合うため気にしている。話が終わると『しょう油味のたこ焼き(8個入り)』をくれる。食べてしまって問題ない。何故ソースでなくしょう油かを尋ねると、ソースが嫌いなのだという。
【肉屋】
コード003 肉屋店主から話を聞く
→店主はウシジマ ウマシという50〜60歳代くらいの白髪混じりの男性。父親の代から受け継いで店を経営している。妻は数年前に先立ち、子供は東京の大学へ進学、今は一人暮らしなのだという。向かいのしょう油味のたこ焼きは邪道だといい、ソース味のコロッケがたまらなくうまいのだと、『ソース味のビーフコロッケ』をくれる。また、八百屋の店主が最近になって早朝と閉店後に何処かへ出かけるようになったことを気にしている。
【八百屋】
コード004 八百屋店主から話を聞く
→店主はハタケヤマ ミドリという20代半ばの女性。半年前に父が急逝し、東京の大学を卒業後、努めていた会社を辞めて店を継いだという。独身。母は店の奥に居るが腰を痛めているといい、会話することはできない。離れた場所に両親が栽培していた野菜を作る畑があるらしく、毎朝早朝にそこへ手入れをしにでかけている。閉店後も農作業をしており、睡眠時間も短く疲労困憊している様子である。仕事の悩みを聞いてくれたお礼だといい、こんなものしかないがときゅうりに付けるとご飯が何杯も進むという『ハタケヤマ家の特製味噌』をくれる。たこ焼き屋の店主は関西弁であるため怖いという。
【スーパー】
コード005 スーパー店主の話を聞く
→店主はヨロズ チョウタ、40歳代の男。小太りで優しそうに見えるが首筋に入れ墨がはみ出して見えている。
寡黙であまり多くは語ってくれず、また人付き合いが苦手なので他人のことは分からないという。何故か『ソース』、『塩』、『砂糖』、『しょう油』、『味噌』が大量に売られていて、タコハチは『しょう油』と『砂糖』を、ウシジマは『ソース』を、ミドリは『塩』と『味噌』を大量に買っていく。生活で使うため他の調味料も少量買っていくが、タコハチは『ソース』だけは買わないようだ。
コード006 怪しい人物のあぶり出しと突入
上記4人との会話を終えた後、エルナトたちに一人の少女が声を掛ける。
最近、夜になると【深泥神社】の境内から話し声が聞こえてくるという。エルナトたちが怪しい人物を探していると聞きつけ、勇気を出して教えてくれる。
夜(現実時間で待つ必要はなく、また夜を待つ、朝を待つなど繰り返してもゲーム内の日付が進むなどは起こらないものとする)になって神社に訪れると、確かの話し声が聞こえるが、すんでの所で気付かれたのか、逃げられてしまう。
祠を調べると、塩が盛られていること、鈴の紐がユラユラと揺れていることが分かる。足元には蟻が群がっている。更に盛り塩?を調べることで、蟻が多量にたかっていることが分かり盛られているのは塩ではなく砂糖だと気付く。祠の裏を調べようとすると何か不気味な気配を感じる。さらに調べると宇宙人に口を塞がれ、状態異常「宇宙人寄生」を罹患する。バッドエンド時に宇宙人の味方として行動してしまうようになる。なお寄生されてもすぐに体を乗っ取られる訳ではなく、ゲームオーバー条件に達さなければ今後のストーリークリアには影響しない。また、寄生状態の参加者はバッドエンドでも宇宙人側として生きていけるので正解が貰える。
昼間になり祠の裏側を調べると『怪しいメモ帳』を手に入れる。
文面は一部文字が濡れていて読めない。
「…社の…の前にて砂…を…る者、我らの仲間なり。その者より、我らの故郷で異常発生した有…物質が、この…では液状の…味…の成分として存在するとの情報を得た。一般環境には存在しないようであり、あえてそれを摂取しなければ問題はないだろう。よってこの…は安全である」
↓
「神社の祠の前にて糖を盛る者、我らの仲間なり。その者より、我らの故郷で異常発生した有害物質が、この星では液状の調味料の成分として存在するとの情報を得た。一般環境には存在しないようであり、あえてそれを摂取しなければ問題はないだろう。よってこの星は安全である」
また各店を回って聞いてみると全員アリバイはない。調味料を確認すると、ナンバ タコハチの家の砂糖の容器が空であることに気付く。この状態で昨日神社にいたかと問い詰めるとボロを出し彼が怪しいことを突き止められる。『ソース』または『ソース味のビーフコロッケ』を持った状態であれば襲われることなくタコハチを尋問することができる。
砂糖情報がない状態かつソースを持たない状態でタコハチを強引に問いただすと、その行動を実行したものが店を追い出され、外で待ち構えていたタコハチの仲間から声を掛けられ宇宙人寄生を罹患する。
また、『しょう油味のたこ焼き』を食し味を褒めると、タコハチが仲間になるルートが発生する。
(ノーマル/トゥルーエンドの種類には影響しない)
【深泥神社】
コード007 宇宙人の捕獲
→コード006クリア後、再び夜に神社を訪れる。この時スーパーから『砂糖』を貰い祠の前で持っておくと、使者が出現する。コード006で誰かが「宇宙人寄生」を罹患していても宇宙人が現れる。
また、タコハチが仲間になっている場合、タコハチとともに神社を訪れると、彼の仲間を呼び出す儀式はタコハチが実施してくれる。
その後、宇宙人(シリウス)が登場する。
『ソース』を持っていることで相手が観念し、令和元年 5月12日に地球侵略開始を企てていること、ゲーム時間の翌朝、【深泥市役所】を襲撃し、職員全員をコントロールする計画を吐露してくれる。深泥市は東京からも近く、また適度に田舎でセキュリティが甘いと判断し、最初の拠点に選ばれたようだ。
しかし、一通り話し終えた後、隙を突いてシリウスは逃げ出してしまう。
★シナリオC -深泥市を救え-
シナリオの初めに『ソース銃』(ソースを充填した水鉄砲)が支給される。
コード008 深泥市役所を探索せよ
→深泥市役所へ行き各部屋を調べていく。【ロビー】にて多量のキュウリが余っていて困っているお婆さんに話しかけ、『ハタケヤマ家の特製味噌』を渡すと、【2階】の【資料室】の鍵が【総合案内所】で貸して貰えることを聞ける。
【会議室】を調べると下記の資料を発見できる。
「某国▲▲市スイヘイ・リーベ市長の当市役所来訪についての対応まとめ。スイヘイ市長はソースが苦手とのこと、必ず当日のソースの飲食は控えておくこと。また、スイヘイ市長来訪に合わせテロの懸念があるとの報告あり。テロリストの目を逸らすためにスイヘイ市長だけでなく、他に3名の囮を立て、北門、東門、西門、南門の全てから同時刻に4台の車に分かれて当市役所にお越し頂く予定。各門の警備は当市役所の守衛たちに任せる。情報漏出防止のため、守衛たちには本物のスイヘイ市長がどの門から来るか断片的に教え、また1人の守衛には敢えて嘘の情報を教えることとする。教える内容は北門の守衛から順に(ここで情報が途切れている)」
この後、【守衛室】へ行けるようになる。
また、【会議室】の棚に『何かの鍵』があるのを発見する。
【資料室】へ行き、本棚から小説を発見する。裏表紙、内容は以下の通り。
・裏表紙
「宇宙からの侵略を受け、地球人はほとんど絶滅してしまった──未来からやって来たという少年・エルにそう告げられ、宇宙人から地球を守る為、ナットは立ち上がった。しかし、地球人に寄生し操ることができるという宇宙人たち。ついにエルやナットたちにも宇宙人の魔の手が──深泥市を舞台とした壮大なSF小説!」
・小説の内容
「未来人エルの様子がおかしい。明らかに、これまでとは違う顔付きをしていたことで、ナットは気付いてしまった。それはこれまでに何度も目の辺りにしてきた、人格を奪われた地球人たちの表情そのものだったのだ。気付かぬうちに、彼は宇宙人たちの魔の手に落ちてしまっていたというのだろうか。あと一歩で平和を手にできるところまで来たというのに、こんなことがあって良いのかと、ナットは悔しさに壁を拳で叩きつけた。彼が望む、平和な未来が、奪われてしまったのだ。その事に気づいた瞬間、ナットは涙を流さずにはいられなかった。もう、彼の心を取り戻すことは出来ないのだろうか。悔しさに唇を噛み締めながら、ナットはエルに向けて銃を構えた。これまでで最も引きたくない引き金を握りしめ、息を震わせる。エルは、やはりたじろぐ様子もなく、心あらずといった目でこちらを見ていた。そして、その瞳を見て、ハッと思い出したのだ。彼の最愛の人、アールのことを。『エル!お前、生きて未来に帰って、アールと幸せに暮らすんじゃなかったのかよ!こんなことで……こんなことで終わって良いのか!?』ピクリと、エルが体を反応させたような気がした。そうか……そうだよな。奪われた心だって、彼女ならきっと──」
また南西角に扉があり、『何かの鍵』で開けて中に入ると【市長室】に入ることができる。
(なお、通常の表出入り口からは【市長室】には入れない)
コード008の段階で【市長室】に入ると、不審者としてつまみ出される。このとき、守衛の一人が宇宙人に扮しており、「宇宙人寄生」を罹患してしまう。
【資料室】の机の上に「市役所案内図」があり、これを見て南西角の扉が【市長室】と繋がっていることを確認できる。
【守衛室】へ行くと勝手に入るなと怒られるが、どうやら仕事で疲れており空腹と喉の渇きを訴えている。
『ソース味のビーフコロッケ』か、未使用なら『しょうゆ味のたこ焼き』を渡す。個数は問わない。
飲み物は【深泥商店街】の【スーパー】で買うか、【ロビー】の自動販売機で『タイマーコーラ』を購入可能。
コカの実の代わりに大麻が入っているという訳ではない。
食べ物と飲み物を渡すと急に気を良くした守衛たちが大事な情報をペラペラと喋ってくれる。
安い男たちである。
これからスイヘイ・リーベの警護をすること、情報として彼らはそれぞれ次のような話を聞いていると話してくれる。
北門「北からは来ない」、南門「南か東から来る」、東門「北か南から来る」、西門「西からは来ない」
それぞれが嘘だと仮定して考えて行くと、東門の発言が嘘の時だけ成立することが分かる。
ここでヒント欄で選択肢が出現するので、「東門で待ち伏せする」を選ぶと良い。
ここまででコード008終了。
コード009 スイヘイ・リーベ を追え
門へ向かうと車が到着し、人が降りてくるがよく見えないので、エルナトに近くへ行こうと促される。近づくと、もし偽物であれば、君が反乱分子か、ちょっと体を借りるよと耳元で囁かれ宇宙人寄生の状態異常を負う。そして、エルナトが「しまった偽物だ!今ならまだ間に合う!」とどの門へ行くか促してくれる。当たるまで繰り返すことができるが、状態異常が増えてしまうのでゲームオーバーの危険がある。本物であればガードマンが遮り近寄れない。ソース銃を打つ隙も無さそうなので仕方なくこっそり後を付けていく。
すると、スイヘイ・リーベが【市長室】へと入っていく。ここで【資料室】から『何かの鍵』を使用して市長室の扉を開けて中に入れば良い。するとミズノ シンタロウ市長はまさに寄生されようとしているところであった。素早く駆け寄ると、市長は助かったと例を言う。そしてスイヘイ・リーベに対し何者だと問い詰める。スイヘイ・リーベのそばにいる側近はシリウスが変装した姿であり、シリウスを見てエルナトたちは宇宙人であることを確認、ソース銃を突きつけ話を聞くと、彼らの母星であるおうし座のアルデバランにある惑星系において、彼らにとって有毒な植物(ソースの原材料に含まれる)が異常増殖し絶滅の危機に瀕しているため、安住の地を求め地球にやってきたのだということを語り始める。
彼らは「地球人に寄生し最終的に体を乗っ取る力があり、寄生されたものは初めは気付かず、ある瞬間突然完全に奪い取ってしまう」のだと言い、既に寄生されているものがいれば、君たちの中にも寄生されているものがいるようだね、だが今ならまだ間に合うようだと教えてくれる。しかし、ひとりもう手遅れのものがいるようだがなとニヤリと笑う。
しかし、状況から最終的に我々の負けだと降参する。彼が乗ってきたという宇宙船の中に寄生を治す薬があることを教えてくれる。宇宙船は漁船型で水平市の漁港【水平港】に寄港していると教えてくれる。
ソース銃で打つか、とつぜん攻撃を仕掛けてきたシリウスの盾になることで、いずれにしてもリーベは絶命する。引き続きシリウスは攻撃してくるので、躊躇せずにソース銃を打つこと。そうでなければ、攻撃とともに「宇宙人寄生」を受け、質問を重ねるごとに感染者が増えていってしまう。
彼らの遺体を見て、特にシリウスは明らかに地球人とは異なる容姿をしているため、そこへやってきた役人たちと市長が絶命した宇宙人の姿を見て地球侵略の魔の手が真実だと気付き、寄生されかけていた市長が彼らの言葉に耳を貸してくれるようになる。
★最終シナリオ -そして未来へ-
【水平港】
コード010 そして未来へ
水平港へ行くと、スイヘイ・リーベが言っていた漁船を発見する。
そこで薬を手に入れ寄生されていた者の状態異常が解け、同時に闇スープが解除される。
しかし、エルナトの様子がおかしい。
「残念だが……彼の体は私がもらったよ」
不敵に笑うエルナト。
「私の主はアトラス。君たちには完敗だよ。彼がこの時代にやってきてすぐに体を乗っ取るべく寄生していたのだが、彼の生命力が強くてね。完全に体を奪うまでに時間がかかってしまったよ。だが、どうやらもうだいぶ計画の邪魔をされてしまったようだね。せめて……ここで君たちを始末して、来る5月12日の侵略の手だけは邪魔させないようにしなければならない……」
自らのタイムマシンに隠していたという爆弾を取り出したエルナト。
後はためらうことなく、ソース銃をエルナトに向けるだけ──。
エンディング分岐
コード103マイアの記憶をクリアしている時
→トゥルーエンド
クリアしていない時
→ノーマルエンド
質問数が150を突破してエンディング条件を満たせなかった時、寄生状態が5人以上に達した時、制限時間が過ぎた時
→バッドエンド
★隠しシナリオ -遠い空の向こうで-
コード101エルナトの部隊について
→漁船型のタイムマシンで日本の水平市にある【水平港】という漁港に寄港したことを教えてくれる。情報は最初に完成したタイムマシンに乗り込んでいた別働隊が手に入れたが、彼らは地球を救うことができず帰還し、タイムマシンは故障した。資源が少なく、また前回の部隊は負傷もあり、エルナトだけが活動可能であった。よって今回のタイムマシンで派遣されたエルナトが最後の希望なのだという。本当は他にも仲間がいたが、別働隊が戻るまでの間に宇宙人の攻撃を受けエルナト以外は全滅していたのであった。
→行動範囲に【水平港】が追加される。
コード102 焼け焦げた写真
→最終シナリオ開始以前に水平港へ行くと、彼が乗ってきたという漁船型タイムマシンを見つけることができる。一部損傷しており、いたる所が焼け焦げていて、タイムトラベルはそれなりに負担が掛かるものだったのではないかと想像される(実際は、現代の地球到着時に、同時に到着した宇宙人の一行と接触、存在を見られてしまったと攻撃を受けていた)。
船内はシンプルな作りで、フェイクと思われる釣り竿や漁に用いるのであろう網が載せられている。
機器は壊してしまいそうで触ることはできない。船長室の机の引き出しの中から一冊の日記が見つかる。しかし、日記そのものも焼け焦げてしまっていて、全容を読むことはできない。
最後のページに一枚の写真を見つける。おそらく男女のツーショット写真のようだが、男性部分が焼け焦げてしまっている。おそらくエルナトなのだろう。
この時、『焼け焦げた写真』を手に入れた、と持っていくかいかないかの発言の有無に関わらず強制的に通知される。
コード103 マイアの記憶
コード102クリア後、焼け焦げた写真と日記について尋ねると、エルナトに写真を奪われる。勝手に持ち出すなと怒られるが、その後すぐに謝り、マイアという大切な人の写真で、宇宙人の襲撃により絶命したのだと教えてくれる。写真は大切に服のポケットの中にしまい込む。
このことから、ひょっとして、この現在の地球の何処かに生きたエルナトとマイアがいるのではないか?という疑問が生じる。調べようとするあるいはマイアに会わないか、会えるのではないかということをエルナトに提案しようとすると、サブキャラが「マイアについて調べておきます」と言って秘密結社を去る。
コード201 トゥルーエンド
爆弾を取り出した時に、ポケットからハラリと何かが落ちるのに気付く。
それにエルナトが気を取られたのをみて、プレイヤーたちはソース銃を打たずに下ろす。
拾い上げると、マイアの写真である。エルナトは手を震わせながらその写真を手にとり、こんな女知らないのに、何故だ、と言って涙を流す。
そこへ、サブキャラのメローペがマイアとエルナトを連れて戻ってくる。
マイアの涙を見て、正気に戻ったエルナトは全員にお礼を言い、そしてタイムマシンで未来へと帰っていく。おそらく未来も変わり、生き返っているであろうマイアと会うために。
コード202 ノーマルエンド
爆弾を取り出す時に何かがハラリと落ちる(写真の存在をプレイヤーたちがを手に入れていなくても落ちる)。
しかし、プレイヤーたちはソース銃を放ち、エルナトは敢えなく絶命する。
(エンディング開始時に引き金を引くを選んでいるため)。
残された写真を拾い上げると、そこには照れくさそうに笑うエルナトと、その横で幸せそうな表情を浮かべる一人の女性の姿が映っていた。
コード203 バッドエンド
タイムアップとなり地球侵略が成功し、地球は滅亡。
寄生5人以上の場合、その5人が覚醒し全員を捉え始め、最終的にタイムアップを迎える。
なお、ノーマル、ハッピーエンドの場合、深泥市役所市長の行動により正確な情報を手に入れた各国の首脳陣たちが宇宙人と交渉、一時は交戦も交えたが滅亡仕掛けており兵力をほとんど持たない宇宙人側が降参し、話し合いの末、労働を条件に移民の受け入れが発表され、平和的に解決する。
※解説は初期設定です。話の展開に応じて微妙に内容が変わっている部分があります。
***日記の文面***
5月 1日
昨日までで平成が終わり、令和時代に突入!
これを気にアナログだけど愛するマイアとともに交換日記を書くことにした。
明日はよろしくね、マイア!
5月2日
今日は令和初のエルナトの誕生日! 新時代を迎えてすぐに誕生日を迎えるなんて、めでたい日は続くものね。
5月5日
昨日、一昨日と連休を利用して旅行にでかけていたのでいきなり日付が飛んじゃった。でも、東京夢の国、楽しかったなー! 東京じゃなくて、千葉だけどね。
5月6日
エルナトったら、夢の国に行っても魔法になんてかからないとか言ってたくせに、浮かれすぎてネズミの耳付けたまま新幹線に乗るんだから。ほんと、単純な人。
5月7日
連休が終わってしまった……辛み。でも、お盆休み楽しむために、頑張って働くぞー!頑張ろう、マイア!君となら頑張れるよ。
5月8日
仕事は憂鬱だけど、帰ってくるとあなたがいるから頑張ろうと思います。
5月11日
週末忙しくてまたサボってしまった……。そして早くも5月病。やってらんないぜ!お盆休みまだかなぁ……。
5月12日
ニュースで信じられないことが報じられている。宇宙人?エイプリルフールでもないのに? 馬鹿みたい。
5月13日
僕たちの住む街も、宇宙人の襲撃を受けてしまった。ニュースの出来事はあまりにも非現実的で、まぁ大丈夫だろうと仕事になんか向かうから、君とは離れ離れだ。マイアはまだ家に帰らない。
5月15日
避難勧告が出た。もう、この街だけでも大勢の犠牲者がいるらしい。マイアは無事だろうか。それだけが心配だ。だけど無事だと信じて、僕は一旦この街から避難する。そしてもし君がこの家に帰ってきた時のために、伝言を書き残す。地球が平和になったら、また一緒に暮らそうね。L-13シェルターで、君を待っている。
6月3日
戻ってきたよ。さようなら。愛してろ . . .
***遠い空の向こうで***
5月13日、自宅を離れ仕事へ向かったが、職場には誰も人がいなかった。ふと、昨日見たニュースが頭を過る。まさか、本当だったの? この街は、こんなにも静かなのに──。
彼女がそう思い、建物の外に出た。目を疑った。何かが、空を飛んでいる。飛行機のような、だけど雲のように柔らかそうな不思議な物体。それはきっと未確認飛行物体なのだから、UFOと呼ぶのが正しいのだろうけれど、彼女が知っているそれとは形がかけ離れていた。しかし猛スピードでそれは空を飛び、そして彼女の方に近づいてくる。
刹那、閃光のようなものが伸びてきて、彼女は慌てて物陰に隠れた。さっきまで彼女がいた場所がジュッと音を立てて焼け焦げる。
恐ろしくなった彼女は、慌ててその場所から逃げた。逃げて、逃げて、逃げた。
夜になり、やがて夜が明けても走り続けていると、気が付けば見知らぬ人里離れた山奥の公民館らしい場所にたどり着いた。どうやら避難所になっているらしく、多くの人達がそこで寝起きしていた。助かったと、そう思った。
「姉ちゃん、大丈夫か、よくもまぁ無事で。ほら、こっちおいで、その様子だとずっと逃げ続けていたんだろう。お腹すいただろう? 食べ物もあるんだ」
年老いたお爺さんが、優しくそう話してくれた。カタカタと、肩が震える。逃げ切ったのだと、そう思い急に力が抜けてその場に崩れ落ちるようにへたりこんだ。
「おいおい、大丈夫か? まぁ無理もない。こんなことになって……さぁ、ゆっくり休み。ここは田舎だから、宇宙人たちもすぐには気付かないみたいだ。なあに、アメリカ様がなんとかしてくれるさ。それまでの辛抱だ。昭和の時代にはとてもおっかない奴らだったが、こういう時は頼もしいんだ」
お爺さんはそう言って微笑み、何処からかブランケットを彼女の肩に掛けてくれた。不意に急に眠気が襲い、地べたにも関わらず崩れるように眠ってしまった。
気が付くと、あたりはすっかり暗くなっていた。どうやら夜になるまで眠り続けていたらしい。そして、ググゥと腹の虫が鳴る。
「おやおや、お腹の方は元気みたいだね。何か食べるかい?」
周囲を見渡すと、部屋の向こうにメガネを掛けたお婆さんが立っていた。そして、彼女はいつの間にか部屋の中にいたことに気が付いた。お婆さんの話によると、数少ない若い男がいて、彼がベッドまで運んでくれたのだという。
お婆さんはしばらくしてお粥を彼女に持ってきてくれた。食料がいつ補充できるのか分からないからとお椀に一杯だけであったので、一瞬にしてそれは彼女の胃袋の中に消えてしまった。
お婆さんはいろんなことを教えてくれた。地球の至る所で同時多発的に宇宙人の侵略が始まったこと。ラジオから得られる情報はどこぞの街が陥落したという話ばかりで、一矢報いたという話は一向に聞かれないこと。そして、今日の昼から、ついにラジオから何も聞こえなくなってしまったこと。
もう、絶望的なのだと悟った。それでも、死ぬ訳にはいかないと思った。
その刹那思い浮かんだ青年の顔。彼と出会える、その日まで──。
そうしてその公民館での生活が続き幾日が経ったある日。平和な日々は、そう長くは続かなかった。彼女の記憶が正しければ、今日は6月3日。宇宙人から攻撃を受けて23日目。ついに、この公民館にも宇宙人の乗る例の雲状の飛行機がやってきた。閃光が放たれ、一瞬で森は巨大な炎に包まれた。次々と人が殺されていき、彼女は逃げ出した。
優しく微笑んでくれたお爺さん。美味しいお粥を作ってくれたお婆さん。森から木の実を採取してきてくれたおじさん。みんな、いなくなってしまった。
こんな状況下で、生きている人なんているのだろうか。
愛するあの人は、無事に生きているだろうか。そんなことを考えながら、命からがら走り続ける。
次第に、見覚えのある、いや、焼け野原となってとても元の姿は留めていないものの、何処か面影のある街並みが姿を見せた。
そうだ。ここは、私達が住んでいた家の近くだ。
もしかして、彼は帰ってきているのではないか。
そんなありもしない淡い期待を胸に、自らの家を探す。そして、見つけた。
幸いにも、彼女たちの家はまだ原型を留めていた。玄関は壊れていたので、鍵がなくても中に入ることができた。
部屋の中の物はほとんど崩れ落ちていた。あの飛行機の閃光が命中してしまったのだろうか。そして、ふと机の上に、焼け焦げた日記を見つける。ハラリとページを捲くる。彼と彼女が二人で付け始めた、交換日記。
そして、偶然にも近くに一枚の写真が落ちているのを見つける。
先日、夢の国で撮影した、ツーショットの写真。恥ずかしがり屋の彼が、珍しくネズミの耳を頭に付けて撮ってくれた、お気に入りの写真。
日記を開き、最後のページにその写真を挟むと、彼女は部屋の中からペンを探し、そして6月3日のページを開けた。
彼がここに戻ってくるかどうかは、分からない。だけど、もし戻ってきた時、私の思いを彼に伝えるために。
そういえば、交換日記は1日毎に交互に書こうって約束だったっけ。
5月は奇数日が彼、偶数日が彼女だった。ということは、5月は31日まであるから、次の日の6月1日は彼女、今日3日も彼女が書く番になるということだ。
ちょうど良かったと、思った。
ペンのキャップを取り、文字を走らせようとした。不意に、玄関の扉が開く音がした。
誰かが、入ってくる。
彼ではないな。そう思った。
なぜなら、扉を開けたその人物は、ピタリピタリと、地球人ならあり得ない足音を鳴らしていたから。何より、部屋の中にいた彼女を見て、彼女の名前を呼んでくれなかったから。
急いで、彼への別れの言葉を日記に書き記す。そして、彼への想いを。
刹那、彼女は背中に急激な熱を感じた。もう、助からないと悟った。いや、そんなことは、部屋の扉が開けられた時点で、もう気付いていた。
だけど、そうだな。
これからこの部屋が空襲を受けても日記が燃え尽きてしまわないように。
最後の力を振り絞り、彼女は日記を抱きかかえるようにしてその場に倒れた。
彼と二人、この世に生きていたこの証は、失わせない。
一生、この地球に残っていられるように。
意外と、痛みって感じないんだな。
次第に寒気が襲い、意識が遠のいていくのを感じた。
もしも。
もしも未来が変わって、地球が侵略されずにすむ未来が来ていたら。
そうしたら、きっと幸せな日々を、この家で二人過ごすはずだったのに。
誰か生き残った人がタイムマシンでも発明して、未来を変えてくれないかな。
そんなの、叶うわけもないかと、意外にも彼女は笑った。
薄れゆく意識の中、彼女は部屋に差し込む光に気付き、窓の外の空を目だけで見上げた。遠い空の向こうで、雲が一筋流れていた。
エルナトのどうでも良いあとがきコーナー。
ここでは、皆さんが持ったであろう疑問に対してお答えするコーナーだよ!←
Q.みんなでソースの飲み合いしてたら、「宇宙人寄生」を罹患していた人は死んじゃったの?
A.解説の通り、「宇宙人寄生」されてから人格を奪われる(発症する)までは潜伏期間があるので、発症前にソースに触れても死ぬことはありません。発症するタイミングはバッドエンド条件を満たした時です。
Q.宇宙人は緑色の肌をした大柄の人物とエルナトが言っていたけど、タコハチは外見地球人のままなの?
A.宇宙人は「擬態」するのではなく「寄生」する生命体(アルデバラン第4惑星人)であり、その本体は小さな虫や微生物程度の大きさだと考えられます。よって、シリウスのような緑色の肌をした体格の良い宇宙人たちは、地球を襲撃した宇宙人=アルデバラン第4惑星人ではなく、全く別の星の宇宙人の体にアルデバラン第4惑星人である微生物サイズの生命体が寄生したもの、ということになります。また、このアルデバラン第4惑星人たちの生殖行動は「寄生」という行動によって成り立っており、成人した(寄生して何年か経過した)状態になると他人に寄生できるようになり、元の体から新しい体に乗り移るのではなく、寄生前の体と寄生後の体の両方に別々の自我が宿るのです。なお、タコハチは寄生されてまだ数ヶ月と間もないため、人間でいうなら子供の状態であり実は誰かに寄生する力はもっていません。今回のストーリーでタコハチを追跡した時に寄生を受けたのは、それに気付いたシリウスが追跡した風木守人さんの後を付け寄生したからなのでした。この伏線は地味に質問53〜54間のヒント欄のシリウスの発言「そんなことだからお前は、地球人に後を付けられいても気付かないのだ」に張られています。
Q.【資料室】にあった小説のエル、ナットはエルナトだと思うけど、アールは何?
A.アルファベットのL、Rとおうし座のβ星エルナト、α星アルデバランの頭文字を掛けたものです。
Q.今回、HAPPY ENDのフラグが見つけづらいと思うのですが。
A.途中からメモ帳の探索済リストでエルナトの船が未探索状態にしたので、気付いてくれると踏んでいたのですが、放置されてしまったのでヒントを出すことすらできませんでした。申し訳ありません。
他にも語りたいことは山程ありますが、このくらいで。
ちょっとSFチックな話に仕立ててみたのですが、如何でしたでしょうか。
実はこういう分野はあまり書くのが得意ではなくて、結構私としてはチャレンジングな内容でした。
いつもただひたすら男女のリアルな恋愛ばかりを書いていたので、人を殺めるような物語を書くなんて──。
初めはちょっと戸惑い、できるだけ柔和な感じで攻撃のやり取りが出来るように、弱点にソースを選びました。
でもなんか存在が浮いてますよね、ソース。
水鉄砲に入れたら打てるな、なんて私の脳裏で囁いた閃きめ、なんてことしてくれたんだ。
でもこういうのも書き始めてみたらなかなか楽しくて良かったです。
進行中、何度も体調不良になり皆様にはご迷惑をお掛けしてしまいました。
反省のため最後ちょっとだけタイムアップをずらしましたが、何とか5月12日中に終了できてホッとしています。
おそらく、また懲りずに亀夫君問題を作り出題することがあるかと思います。
今度はどんな物語にしましょう。
高校生たちが描く部活の先輩と後輩の恋愛? 一人旅の先で出会った女性との物語? 山で遭難してしまうお話?
タイムカプセルを掘りに地元に戻る話? 行方不明になった過去の好きな人を探しに行く話?
実はこの中でひとつだけ、既にシナリオが少し固まっている話があったりします。
どの話でしょうね。
でもなんか他の話も書いてみたいなという気もしてきました。
やっぱり物書きは楽しい!
亀夫君問題としてどうなんだといういちばん大事なところはさておいて、
これからももっと楽しんで貰えるような問題が作れたら良いなと思います。
皆様、ご参加本当にありがとうございました。
令和元年 五月十二日 エルナト