鶴は千年、亀は万年、という。
もちろん、現実の鶴や亀がそんなに長く生きるわけはないのだが、ある日カメオは、千年生きたことを祝われた鶴がいるらしい、という話を耳にした。
一体どういうことか?
灰色ヤタガラスさんの問題文のリサイクルです。
転載元: 「【鶴ますか?リサイクル】みざるきかざるぷろぐらむ」 作者: 👑杯酒燦爛絢爛紅紫 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2788
病気の友達にやる気を出させるための話をしている
(‘(゚∀゚∩「千羽鶴もってきたよ!」
( ´・ω・)「ありがケホケホッ……鶴は千年亀は万年っていうけどさ~。そんなに長く生きるわけはないのにね……」
(’(゚∀゚∩「長生きだよ!」
( ´・ω・)「エッ」
('(゚∀゚∩「まだ生きてるらしいから見に行こうよ!」
カメオの友達の耳(ミミ)は長いこと体を悪くしていて、最近では治療のための手術や投薬を拒否している。
ある日いつものようにカメオがミミの見舞いに行くと、ミミはくたびれた千羽鶴を見ていた。
最近はずっとこんな調子で、カメオが来ても顔を合わせず、一言も喋らない時がある。
――鶴は千年、亀は万年、というが、
カメオが声をかけると、ミミは振り返りもせずに、千羽鶴を見つめたままカメオに語り始めた。
その声色は疲れたような、諦めたような、なんというか、からからと、乾いていた。
――誰がそんな事を言いだしたのだろうね。鶴はもちろん、亀だって100年も生きれば良い方なのに。
だから言ってやった。
「長生きだからさ」
――は
「お前はしばらく家に籠もっていたから知らんだろうが、千年生きたことを祝われた鶴がいるらしい」
――いやいや、嘘だろう?
嘘だ。
「嘘じゃないさ。中国の山奥かどこかにいるようだ。なんなら見に行くか?」
――ふーん。それは見てみたいな
「ならさっさと身体治せよ。旅先で介護は御免だぞ」
そう言い放った後、ミミがこちらに振り向く前に部屋から出た。
だって、これからとても忙しくなるのだから。
少なくとも、鶴のミイラくらいは用意しなければ納得しまい。