天才科学者のNは2039年、タイムマシンの開発に成功した。
そして自分の人生の分岐点となった2019年1月を目指して時間旅行に出発。
自分の人生をより良い方に変えるのだ。
タイムマシンは動き出し、20年ほど前の時空に到着。あたりに人はいない。
さて、Nは腕に装着している腕時計型超時空パソコン『シンディ』に質問を投げかける。
「タイムマシンは狙い通りの時空に到達したのか? 今は何年だ? 何日だ?」
シンディのモニターに映し出された答えを見てNは愕然とする。
完璧なはずの計算が狂っていた……半年も違う時空に到着していただと?
Nは思わず天を仰いだ。
その時、Nはあるものを見て、喜びを感じ、笑いだした。
一体どういうことなのだろうか?
転載元: 「半年の誤差?」 作者: みなむね (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2742
「タイムマシンは狙い通りの時空に到達したのか? 今は何年だ? 何日だ?」
Nの問いかけに、シンディはモニターの表示で答えた。
「今は2019年の1/2が終わったところです」
Nは愕然とする。2019年1月を目指したのに、もうすでに2019年の半分が終わったところだと?
天を仰いだNの目に映る、空から降ってくる雪。
ここは北半球、2019年半ばなら雪が降るはずはない。
そして気づく。今は、2019年の1/2(1月2日)が終わったところなのだと。
計算は間違っていなかった。
Nは喜び、自分の勘違いがおかしくて笑った。