ある年の大晦日。
ジャーナリストのカメオは、とある予言者にあることについて尋ねた。
その予言者は「運命の年は、来年以降に訪れる」と予言した。
その瞬間、カメオは今日死ぬことを確信した。
いったいなぜ?
転載元: 「ミッシング・平穏」 作者: リュウキ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/267
この予言者の予言は絶対に当たらない。
「大地震が起きる」とか、「第三次世界大戦が起きる」とか、
そんな眉唾な予言を外しているとか、そういう次元ではない。
大統領候補の当選者を予想したら、逆の方が当選した。
W杯の優勝者を予言したら、1勝もできずに予選落ちした。
とある芸能人の大成を予言したら、その後飛行機事故で死んだ。
今年は戦争は起こらないといったら、次の日に大国同士の戦争が起きた。
「サイ消失」という言葉がある。被験者が無意識に間違った結果を導き出した結果、
的中率がランダムな確率より明らかに低くなるという、超能力分野の用語だ。
彼もまた、「サイ消失」を生み出しているのかもしれない。
彼の予言は絶対に当たらない。
それがどのような平穏な予言であったとしても
彼が予言した瞬間、その平穏は崩れ去ってしまうのだ。
そんな予言者に対しカメオが尋ねたのは「人類の滅亡について」。
そして予言者は「運命の年は来年以降になる」。つまり人類滅亡は来年以降だといった。
この予言が絶対に当たらないのなら…。
そして、今日が大晦日ということは…。
今日。人類は滅亡するのだ。
<長すぎたので1行解説>
人類が「来年以降に滅亡する」という予言を「絶対当たらない予言者」から受けたため、今日人類が滅亡すると思ったから。