それを見て、少女は泣き出してしまった。
次の機会では、とても喜んでいた。
いったいどういう事?
転載元: 「デザイン思考の講演で聞いたこと1」 作者: 彩雲 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2481
MRIの装置に怯えていた子供達の為に、
イラストや小道具を駆使して
MRI検査をアトラクションに変えた。
MRIはじっとしていなければちゃんとした像を得られないが、
そんな状態ではとてもじっとしてなどいられない。
結果、子供たちのうち実に80%はMRI検査の際に麻酔を使用していた。
技術者たちはこの問題の解決に乗り出した。
しかし、既に完成しているMRIの装置の作りなおしをするのは現実的ではない。
なので、MRI検査を楽しいものに変えることにした。
彼らはイラストと小道具を用意し、
ある所では海賊船、ある所では海の中、またある所では宇宙空間を演出した。
職員は、テーマパークのスタッフのようにそれらにあった役を演じた。
その結果、MRIの装置を怖がる子供はいなくなり、
ある少女に至っては「またこれに乗れるの!?」とききだす始末であった。
これに携わった技術者は、このことを振り返るときに涙を流していたという。
それほどに自身の生み出したものが子供たちに恐怖を与えていたことにショックを受け、
それを解決したことを喜んでいたのだろう。