夜な夜な古井戸で皿の枚数を数える幽霊がいるらしい。
噂を耳にした八兵衛は、どれ退治してやろうとかの地へ赴いた。
はたして丑三つ時。
いちまい……にまい……さんまい……
怪しげな声が聞こえるぞ。さあゆかん。
亡霊の前に飛び出した八兵衛は、気をよくして退治を取りやめた。
一体なぜ?
転載元: 「さらさら皿屋敷」 作者: アシカ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2364
亡霊の前に飛び出した八兵衛は、むさ苦しい野郎どもに囲まれた器量良しの少女を発見した。
「嬢ちゃん、俺ぁ何枚目だい?」
「さんまいめ…」
「かぁ〜厳しいねぇ。俺は?」
「さんまいめ…」
あっけにとられた八兵衛を見つけた幽霊は、ぽっと顔を赤らめてこう呟いた。
「にまいめ……」
美男子と言われて気をよくしない男はいなかろう。