ウミガメ町へ向かうバスは1日に数本しかないためいつも混み合っているのだが、
シン太郎がウミガメ町の絶景を見ることができたのは、老人カメコにバスの座席を譲ったからだという。
バス内の座る場所や立ち位置などで見える景色が違ったからではないとすると、いったいどういうことだろうか。
転載元: 「譲り合いの精神」 作者: エルナト (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2127
ヤマガメ町の交通センター窓口にて高速バスの乗車券を購入したシン太郎は、目的日のバス最期の1席をなんとか確保したのだが、すぐ後ろに並んでいたカメコも同じバスの乗車券を買おうとしていたことに気づいた。
「すみません、その日のそのバスはたったいま満席となってしまいまして……」
「あら、そうなのですか……」
明らかに落ち込んでいるお婆さんの姿を見て、自分が悪い訳ではないのだが申し訳ない気持ちになったシン太郎。
仕方がない、電車で行くと乗り換えが多く時間もかかるため出来れば使いたくは無かったが……
「あの、すみません。もし良かったらこの乗車券、譲りましょうか?」
「え、良いんですか?」
カメコはパッと満面の笑みを浮かべた。
シン太郎は良いことをした気持ちになって、カメコから乗車券の代金を受け取ると、その足で電車の切符を買いに行くことにした。
数日後、電車を乗り継いでウミガメ町へ向かったシン太郎。
朝から出発したものの移動にほぼ1日を要してしまい、ウミガメ町に着いたのは夕暮れ時であったが、到着間際の海沿いを走る電車の中から夕日に照らされた綺麗な水面を目にすることができた。
それはきっと、シン太郎の善意に感心した神様からのプレゼントだったに違いない。
***要約***
高速バスの乗車券を譲り別の交通手段でウミガメ町へ向かったため、バスからは見られなかった景色をその交通手段で見ることができたから。
(交通手段が違うことを指摘していれば「同じ景色でも到着時間が異なったために絶景に見えた」、も正解とする)