盲目のカメオは切り取った新聞紙の一部を集めている。もちろん自分で読むことなんてできないし、他人に読んでもらうわけではないというのに、一体なぜだろう。
転載元: 「報せ」 作者: 垂直思考5 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1980
生まれつき目が見えないカメオは、高校生になった。盲目というハンディを持っていながらもカメオがすくすくと成長できたのは、周りの支え、特に親のおかげである。日頃の感謝を伝えるべく、カメオはアルバイトをしてお金を貯め、両親にサプライズでプレゼントをしようと考えた。
ただ、目の見えないカメオを雇ってくれるところも少ない。最終的に雇ってもらえたのは、時給5000円のなんとも怪しいお店。それでもカメオはせっせと働いた。そしてついに給料日。カメオに封筒が手渡される。カメオは喜んで受け取る。
それからも、給料をもらうたび家に帰って親に見つからないようひっそりととお金を貯めていった。
…それが、新聞紙の束だということも知らずに。