恐るべきネズミ喰い猫がいた。
ネズミたちは、その首に鈴を付けることで、猫が近づけばわかるようにしようと決めた。
多くの犠牲を払ってついに猫の首に鈴をつけることに成功するも、結果的に鈴をつけた後の方が、ネズミたちは多く捕まるようになったという。
いったいなぜ?
※3.風木守人さんのリサイクルです
転載元: 「【鈴虫ますか?リサイクル】from new world」 作者: アシカ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1971
【要約】
研究所の職員が高度な知性を有したネズミを捕獲し、自らの動物実験のために利用しようとしたため。
【解説】
とある研究所から大量のネズミが脱走した。
そこでは生物の知能を飛躍的に高める動物実験が夜通し行われていた。
バイオハザードを恐れた調査員は、世間に知らせることなく極秘裏にネズミの捜索を行っていた。
それから数ヶ月後。
彼らの元に有力な情報が入った。
研究所からほど近いスラム街で、薄汚い鈴をつけた野良猫が増えているという。
猫に鈴をつけるほど知能の高いネズミ。あのとき脱走した実験動物に違いない。
高度に発達したやつらの脳を解体すれば、我々の実験はさらなる次元に突入できよう。
調査員たちは直ちに特別チームを結成し、早急に捕獲へ向かう。その結果、スラム街では多くのネズミが捕獲されることになった。
しかし、自らの種の存続のため、仲間と協力して新たな対策を発明するほど優秀なネズミだ。当然、全てが捕獲されているとは限らない。いやそれどころか、調査員が街に足を踏み入れるころには、とっくにスラム街を脱出していたとしても不思議ではない。
全生物の頂点に君臨していると自惚れている人間どもよ!
貴様らの望月の世は、今宵。地下の深淵に蠢く闇に飲み込まれるのだ!
そう、ネズミが支配する新世界より。
(フリードリヒ・ネズミ十七世『人食い鼠の黙示録』より抜粋)