【蝉ますか？リサイクル】君に届け

茹だるような暑さの中、サッカーの練習をしていたカメオ。
そのせいで重篤な熱中症になってしまい病院に運ばれた。
それを聞いたカメオの母は厚手のセーターを持って病院へと向かった。
一体なぜそんなものを持って行ったのだろう？

福元術さんの問題です。

酒におぼれて離婚した母親。
依存症の治療が終わり、やっと家族と再出発できると思っていた。

久々に連絡を取った彼女に届いた知らせは、
息子が熱中症で倒れ、4か月たった今も意識不明であること。
そして、目を覚ます可能性は限りなく低いことだった。

眠る息子に、母は手編みのセーターをかける。
それは、母から子への初めての贈り物だった。

彼女の思いが届くのか、それは誰にもわからない。