昔むかしあるところにお爺さんとお婆さんが住んでいた。ある日お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に出掛けた。さて、お婆さんが川で洗濯をしていると川上の方から大きな桃がどんぶらこと流れてきたのだが、それを見るとお婆さんはお爺さんのもとへと向かうことにした。何故だろう?
転載元: 「真説・桃太郎Case2~桃嫌いグランドマザー~」 作者: TATATO (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1872
川での洗濯はお婆さんの日課だった。その川は洗濯するには充分な水量があったが、さほど大きなものではなく、精々小川と言ったところだった。しかしその日は川の上流域で雨が降り、川の水位が少しずつ上がっていた。その時お婆さんは洗濯に集中しており川の水位の変化に気付いていなかったのだが、大きな桃が流れて来たのを見て漸く水位の上昇に気付いた。水位だけではない。よく見てみれば川の流れもどんどん速くなっている。このまま川辺に居ては危険だと判断したお婆さんは高い場所に逃げようと考え、山の方へ避難することにした。