灼けつくような炎天下。
柱にしがみついた男は、じっと動かないままでいた。
病熱に浮かされた訳でなければ、一体なぜそんなことを?
【蝉ますか?】no.9 アシカさんの問題のリサイクルです。
転載元: 「【蝉ますか?リサイクル】ひんやり冷たい」 作者: かきくりーむけろっこ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1803
男たちは円柱を囲み、じっと動かない。
また別のオトコたちは整列し構えじっと動かない。
乾いた銃声が青空に向かって響いた。
途端に構えて整列していたオトコたちは一斉に全力で走り出す。
円柱を囲んだ男たちはまだ、じっと動かない。
やがて走り出したオトコたちはその勢いのまま男たちへと突っ込んでいく。
男たちは突っ込まれた衝撃にも耐え、必死に円柱にしがみつく。
怒号、歓声、悲鳴、呻き、……。あらゆる声が、捲き上る砂埃と混ざり合い、溶け合い、そして空間を埋め尽くしていく。
やがて円柱が斃れる。男たちはようやく円柱から離れ、そして天を見上げた。
その頰を流れた液体は、ひんやりと冷たかった。
〜要約〜
男は棒倒しの防衛メンバーだったから。