巷で話題になっているものが出てくるレストランで食事をしたカメオは、
実際にそれが出てくるのを確認し、「食後に大怪我をしなくて済む」と考えた。
どういうことだろうか?
転載元: 「ごちそうさまの後」 作者: 狐狗狸 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1768
ここ最近、怪死事件が多発していた。
いや、怪死というには残忍で惨たらしく、死因も検証するまでもなかった。
明らかに爪や牙によって殺され、食べられたのである。
警察は躍起になって捜査を進めているが、
何故か犯人の足取りすらつかめていない。
そんな中、市民にはまことしやかに、
「犯人は狼男であり、銀製品(弾丸や食器)が有効」という
噂が蔓延していた。
カメオはレストランで食事をしており、
銀の食器が出てきたのを見て確認した。
「これは銀製ですか?やっぱり例の?」
店員は答える。
「えぇ。私は信じちゃいないんですが、ここまで来ると銀製の食器じゃないと客が寄りつかんのです」
「でしょうなぁ。ごちそうさま」
裏路地を歩くカメオは思った。
「これで食後に大怪我をしなくて済む」
銀は柔らかい金属だ。
他の金属、ましてや合金は、さすがの狼男の皮膚でも大きな傷を負うことになる。
「それが銀製であれば、もし見つかって攻撃されてもかすり傷で済む。全く、頭が良い仲間もいたもんだ…」
「いただきます」
雲間から綺麗な月が顔を覗かせていた。
FA:
狼男対策として銀製品が流行っているのを、レストランの食器で確認した狼男のカメオ。
しかし、それは狼男側の策で、
「狼男の肉体には傷を付け辛い柔らかい金属」を弱点と偽って流布する事で、
自分たちの身の安全を確保していた。
その偽りの噂も浸透していることを確認したカメオは、食後に見つかって攻撃を受けてもかすり傷程度で済むと考えた。