ある日、カメオの元にメッセージが入った。
「突然のお電話失礼します。私は投資コンサルタントをしております石田と申します。
突然ですが、あなた様は投資信託にご興味はありませんか?今回は、その投資信託に関するホットな情報を無料でご提供したいと思います。
今から一ヶ月間、Cindy(株)というベンチャー企業の株価を見守ってみて下さい。一カ月後には必ず上昇しますよ。
今後ともよろしくお願い致します。それでは失礼します。」
なんとも胡散臭い話だが、投資信託に少し興味があったこともあり、疑心暗鬼でCindyの株価を見守ることにした。
すると、みるみるうちに株価は上昇し、一ヶ月後には倍の値になった。
こんなことなら、石田の言う通り、Cindyの株を買っておけばよかった……そんな後悔を抱いていたある日、またもや石田からメッセージが入っていた。
「どうですか?私の言った通りだったでしょう?次はこのラテラルの株価を見守って下さい。次は絶対に下がりますから。」
すると、2週間経ったある日、ラテラルの不祥事が明らかとなり、株価がみるみる下がっていき、石田の予想は見事的中した。
この人はプロだ、間違いない。そう確信したカメオが石田に電話を掛けようとしたその時、石田が詐欺の罪で逮捕されたというニュースが入ってきた。
危うく騙されるところだった。それにしても、一体石田はどのようなトリックを使って株価の推移を予測したのだろう?
転載元: 「Cindy(株)」 作者: Aspil (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1638
実は、石田には株の知識など全くない。
石田は入手した電話番号の持ち主100人に電話を掛けた。
そのうち50人にはCindyの株価が「上昇する」と言い、残りの50人には「下降する」と言った。
予想が外れた方にはもう電話は掛けない。
そして、Cindyの株価が上昇したと伝えた50人のうち、25人にはラテラルの株価が「上昇する」と言い、残りの25人には「下降する」と伝えた。
こうして残った25人に詐欺の話を持ちかけるのである。