ポストに新興宗教の冊子が中途半端に挟まっていたので、カメオは仕事の手間が増え、ため息をついた。どういうことだろう?
転載元: 「新興宗教の罠」 作者: 由布院 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1512
新聞配達員、カメオの朝は早い。
目を覚ますと、まずは天気をチェックする。
すると幸運なことに、昨夜から降り続いた雨は、すっかり止んでいた。
もっとも、雨が降ろうと彼の仕事は変わらない。
カメオはいつものように支度をして、配達を始めた。
配達を始めて早々に、各家のポストを見たカメオは目を剥いた。
どの家のポストにも、新興宗教の冊子が中途半端に挟まっていたのだ。
もちろん、それだけでは大した問題ではない。
その上から新聞も入れてしまえばいいだけだからだ。
しかし、昨夜からカメオが起床する寸前まで、雨が降り続いていたため、
新興宗教の冊子ははみ出た部分からびしょびしょに濡れていたのだ。
もしこのまま新聞をポストに入れてしまえば、
新聞までもが濡れて、読めなくなってしまうだろう。
カメオはため息をつくと、濡れた冊子を一つ一つポストの奥に押し込んでいくのだった。