どんな不可能なことも可能にしてきた世紀の大泥棒。
その大泥棒から今夜ある有名芸術家の最後の作品を奪わせていただきます。
との犯罪予告が届いた。
その有名芸術家の作品はどれも国宝と評される逸品で
時価にして数億にもなり、最後の作品となればもはや値が付けられないほど価値のあるものだが
警察官も警備員も美術館の館長も
みなその大泥棒を阻止しようとはしなかった。
一体なぜ?
転載元: 「新ラテシン 悠久の晩餐会」 作者: 天童魔子 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1166
その芸術家はまだ存命なのです。
つまりまだまだ描き続けているのですが
最近、もう年だとか引退したいとか言ってみんな残念がるのです。
なのでこの大泥棒はこの世から永遠に『最後の作品』を奪うことで
逆説的に未来永劫【作品を描かせ続け】るようにしたのです。(終わりがないので最後の作品は永遠に来ない)