ある日、スト郎はとある殺人事件の現場に遭遇した。
犯人の姿は全く見ていないが、現場の状態から事件が起きたのはほぼ数時間前だと分かった。
それまではどんな犯罪が起きても恐怖から見て見ぬふりをしていたスト郎だったが、
この時はスト郎はすぐさま犯人を捜しに出かけた。
何故だろう?
転載元: 「ヘタレ転じて探偵となる」 作者: 二股ストロー (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1014
短い解説
核爆弾で人類がほとんど滅んでから数年経った世界で、カメオは久しぶりに「さっき殺された」人間を見つけた。
生きている人間に会うことすらほとんどなかったスト郎は、それでも人恋しさから殺人犯を探し始めた。
女の人だったらいいね。
長い解説
西暦201X年。世界は核の炎に包まれた。
海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた。
だが、人類は死滅していなかった!
世界はどこに行っても無法地帯だった。男たちはみなモヒカンとなり、美少年はデブになり、女は1/1スケールのフィギュアを作られたり変な焼印や秘孔を押されたりした。
スト郎はそんな世界から離れ、一人核シェルターの中でひっそりと生活していた。
誰にも殺されることなく、かといって誰かを殺したり奪ったりすることも恐れた彼の隠遁生活は平和そのものだった。
そんな生活が続いたある日、スト郎は外からなんの音もしなくなっていることに気付いた。
気になってシェルターの外をのぞき込むと、何かまた世界は格の炎に包まれていた。
またも海は枯れ、またも地は裂け、外でヒャッハーしていた人類は死滅したかのように見えた。
だが、スト郎は死滅していなかった!
「……いや、俺だけ生き残るとかマジかよ!」
いくらほかの人間と接していなかったとはいえ、平和になったら結婚とかしたいと考えていたスト郎。
「他の人間とは接したくない」状況から「他の人間と接することすらできない」状況に変化したことにしばらく戸惑っていたが、生きている人間探しの旅を始めることを決心する。
だがやはり、一度生き延びた人間は油断してほとんど外に出て暮らしていた。
スト郎は生きる人間に出会うこともできず、西へ東へ、北へ南へ放浪の旅を続けた。
そんな時、ふと立ち寄った建物で人間の死体を見つけたスト郎。
その死体からは血が流れだしており、まさについさっき死んだような状態だった。
「いる!まだ人類は死滅してなかったんだ!」
数年間誰とも話していない人恋しさから、スト郎は走り出す。
殺人犯と話すために。
久しぶりに生きた人間の声を聴くために。
――――――――――そしてついに殺人犯と対峙したスト郎。
確かに人類は死滅していなかった。
「……まだ、この世界に生きていた人間がいるとは思いませんでした。初めまして、殺人鬼さん」
「……Pardon?」(なんて?)
「外国人でしたか……」
だが、相手に日本語は通じなかった!