ぼこ、ぼこ、ぼこ。
めがみさまが あらわれました。
『あなたが おとしたのは きんの おのですか? それとも、ぎんの おのですか?』
めがみさまは すでに かなしそうな かおを していました。
なぜ?
*Q2 kUmaさんのリサイクルです。
転載元: 「【輝きますか?リサイクル】as the smile ran away from her face」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9772
*りんぎょうのこうれいかにはどめがかからないため。
めがみさまのいずみに さいしょのわかものがおのをおとしてから もうなんびゃくねんがすぎました。
それいらい このいずみにはおおいときでねんにすうかい すくないときでなんねんかにいっかい にんげんのきこりがおのをおとします。
めがみさまは にんげんとはふちゅういないきものだなあとなかばあきれながらも かならずそのたびに
『あなたが おとしたのは きんの おのですか? それとも ぎんの おのですか?』
とやさしくたずねるのです。
ところで めがみさまはめがみなので なんびゃくねんたってもかわりません。
まばゆいばかりにうつくしいめがみさまのままです。
しかし そんなめがみさまは あるとき いへんにきづきました。
さいしょのときのようなわかものがおのをおとすことが へってきたのです。
きこりは よんじゅうだい ごじゅうだい。もっとうえのこともありました。
あるとき めがみはこうたずねました。
『あなたが おとしたのは きんの おのですか? それとも ぎんの おのですか?…ときに あなたはおいくつですか?』
「わたしですか。ことしでろくじゅうにになります。」
『おげんきなのはよいけれど…このあたりで きをきっているのはあなたぐらいのとしのかたばかりなのですか?』
「そうですね。どのぎょうかいもそうですが りんぎょうもひとでぶそくです。わかいひとはほとんどはいってきませんね」
『そう…ですか…』
きょう ひさしぶりに めがみさまのいずみにおのがおちてきました。
『あなたが おとしたのは きんの おのですか? それとも ぎんの おのですか?』
めのまえにたっていたのは ななじゅうになろうというおとこでした。
このくにのりんぎょうはどうなってしまうのかしら。
めがみは かなしそうなひょうじょうをかくすことができませんでした。