周囲Rkmの円形の池がある。そのある点PからA君が時速xkmで円周沿いに歩いている。そしてt分後、BさんがA君とは逆方向に時速ykmで歩いた。T分後、A君とBさんが出会った点をQとするとき、線分PQの長さを求めよ。ただし円周率はπとする。
この問題を解いた道子ちゃんは数学の先生に褒められると思いきや怒られた。何故か?
*Q10 ノーキンさんのリサイクルです。
転載元: 「【道ますか?リサイクル】I may be bad」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9259
*先生が作ったプリントの問題文には、不備があった。にもかかわらず、それが解けるということは、回答を見て「ずる」をしているということがわかったから。
道子ちゃんは数学が嫌いだ。
でも家庭教師の数学の先生のことは好きだ。
先生のお手製のプリントの宿題は、いつも解けない。
だけどなんとしてでも褒められたい。
そんなある日、道子ちゃんは先生が出すプリント問題の元ネタとなっている問題集を見つけた。
その問題集にはちゃんと解答もついている。
そうか、先生はこの本を写しているんだな。
そのことがわかった道子ちゃんは、答えを写して提出するようになった。
急に数学ができるようになった道子ちゃんを、先生は褒めた。
ある日のプリントに載っていたのが、問題文の問題だった。
「周囲Rkmの円形の池がある」で始まる問題か…これだな。
道子ちゃんは、その問題の解答を書き写した。
また褒めてもらえるだろうと信じて。
しかし、先生のプリントの問題には不備があった。
Bが歩き始めた場所の「点Pから」を書き落としていたのである。
それがなければ当然解けない。
なので、きちんと解こうとすれば、この問題は解けなかったはずである。
数学の問題を読んだだけで蕁麻疹が出たことのある、筋金入りの数学嫌いの道子ちゃんは、問題集との違いなど細かく調べようとしなかったのだ。
ずるがばれた道子ちゃんは、先生にひどく怒られた。
と、その時、道子ちゃんはあることに気付いてしまった。
…自分が、好きな人には褒められるより怒られる方が嬉しいタイプなのだということに。