「え、今から帰るんですか?大雨ですよ?」
「大丈夫。傘持ってるから。」
と、男の忠告も気にせず、大雨の中帰って行った女。
少し小降りになったから帰ろうと思った男が、傘をさしながら帰る途中、その女が雨宿りしているのを見かけた。
「誰か待ってるんですか?」
「ううん。雨が上がるのを待ってるの。お疲れさま。」
女は間違いなくその時傘を持っていたのに、なぜだろう?
なお、女の傘は壊れておらず、女の発言は本心だとする。
転載元: 「【二物衝撃 No.3】I’m ready, rain on me」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9072
*雨用の靴を履いているから雨の中帰るのも問題ないと思ったのに、実は同じシルエットの雨用じゃない方の靴を履いてきてしまったことに途中で気付いたから。
「今日は雨だから…B-ParrishのApril Rainを履こうっと。シルエットが普通のApril(*注:靴の型番である)と全く同じだから、レインパンプスに見えないのよね。靴さえだめにならなければ、別に雨なんて平気〜。ふふっ♡」
シューフェティッシュのファッショニスタカメコは、そう言って打ち合わせに出かけた。
「え、今帰るんですか?大雨ですよ?」
と打ち合わせ相手から声をかけられても、問題なし。
だって今日はレインパンプスなんだもん。
そう言って傘をさして雨の中に躍り出たカメコだが、数歩歩いてなんだか様子がおかしいことに気付いた。
そもそも、レインパンプスといっても、長靴ではないので、足が全く濡れないわけではなく、「地面から水が染み込んでこない」「その結果足に変な色がつかない」「靴が型崩れしない」「濡れてもむれずにさらっと乾く」などがメリットなのだが、どうもそんな感じがしない。
恐る恐る足を出してみると、ストッキングが黒く染まり始めている。
やばい。これ普通のAprilの方だ。
自分なんて濡れたっていい。
だけど靴が濡れるのだけはなんとしてでも避けたい。
近くの雨宿りできる所まで急いで走り、完全に雨が上がるまで待つカメコであった。